よだか(夜鷹)は醜い鳥でした。








そのため他の鳥たちから馬鹿にされ、
 







鷹からも
「鷹の名を使うな」
「明日までに改名しなければつかみ殺すぞ」
と言われてしまいます。








失意の彼は、
「遠くの遠くの空の向うに行ってしまおう」
と心に決め、








兄弟の川せみやはちすずめに別れを告げ、
空へと旅立つのです。








よだかは太陽に
「灼け死んでもかまわないからあなたのところへ連れて行ってほしい」と願いますが、

  






太陽からは
「お前は夜の鳥だから星に頼んでごらん」
と言われてしまいます。








そこでよだかは
オリオンやおおいぬ座の星に
「どうか私をあなたの所へ連れてってください」と頼みますが、相手にされません。








よだかは
「明日殺されてしまう自分が、羽虫やカブトムシを食べたのは、無駄に命を奪ってしまったということだ」と嘆きました








しかし生きている限り、
命を奪うことからは逃れられません。








しかし、彼はそれを拒否しました。








悲しみのままどこまでも
どこまでも飛び続け、








やがて青い美しい光を放つ
「よだかの星」になりました。








その星は今でも夜空で燃え続けています。













『よだかの星』宮沢賢治



よだかの星は1572年に初めて観測された
超新星 SN 1572 チコの星といわれてます