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なくなった、すべて

何が楽しくて、何が本物で、どれが俺の気持ちなのか、もう、今じゃ全く分かんないんだけど、
目の前に居る君と、君が流す涙に呆気を取られて、何も言えずただ、呆然とする 俺 は 。
君が涙を流す理由が俺には分からないから優しく涙を拭ってあげると、君はまた泣いた。

「泣き虫さん」

なんて言ったら君は怒るかな?
でも俺には君が分からないし、そもそも何で俺が此処にいるかも謎なんだけれど。
それで、ねえ、
きみは だ あ れ ?

それが、恋だと知る瞬間

酷く胸が締め付けられる。
ちくちくして、何かの病気かな、と思った。
君に会う度に、君と話す度に胸がドキドキして、張り裂けそうでまともに目も見れなくて、俺は。
どうしちゃったんだろう、ってベッドに身体を委ね仰向けになって考える。
考えれば考える程君の顔が浮かんで、君の声、身体に、触れたくなった。
ただただ、君が欲しいと願った、
そうか、俺は、
いつの間にか、心を栄口に奪われていたんだね。

かわいい彼

顔を真っ赤にして、息を切らして君は俺の居る所まで走り寄って来た。
話ってなんだろうなぁ、と頭の中で整理させながらも、皆が居るような所では話せる事じゃないのかな、と思うと胸がドキドキと高鳴る。
「あ、あのさ!」
一生懸命に息を整えながら君は言う。そんなに、急がなくても俺は逃げないのにな、可笑しくて笑ってしまう。
「さ、栄口ってさ、今好きな奴いんのっ?」
「…へ?」
急に話を振られたかと思えば、そんな事か。
目の前に居るキャラメル色した髪の男は、頬を赤らめながら言った。
「…え、っと…いないけど?」
「ホント?!」
ガシ、と腕を掴まれてびっくりした。
なんなんだろう、この男は…
そう思いながらも、掴まれた腕を振り払え無い俺が居た。

mzsk

すぅすぅ、と君の寝息が聞こえた。
電気もつけっぱなしで、何してんだよ、またゲームでもしてんのかな、って勝手に思ってた。
…だけど、ちがくて、水谷は気持ち良さそうに俺の布団で寝息を立てていた。
いつの間に、と言う驚きを隠せないまま、俺は小さく微笑んで水谷にキスをした。

まふらー

「水谷、そのマフラーどうしたの?」
「あぁ、これねーちゃんのお下がりなんだあ」
ふにゃりと笑いながら言った。
「へぇ、可愛いね、長いし」
「でしょ、でも俺は」
ふわり、と首に柔らかな感覚。
「栄口が巻いた方が可愛いし、一緒に巻くと暖かいよ!」
顔を赤らめながら俺に言った。
(聞いてるこっちが恥ずかしいよ…!)
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