留守番中も落ち着かないまま、ただただ時間だけが過ぎる

人生の中で、最も時間が流れるのが遅く感じた


何か食べとけと言われたが、全くそういう心境では無い


たまに父から状況を知らせる連絡が入る度に緊張する私


その後、母の処置が終わった時に
「先生がお前も説明を受けたほうが良い」と父から電話で聞き
急ぎ、タクシーで救急センターへ向かおうとするも
こういう時に限って、近場では空車が見つからない


母の体調が気掛かりで平静を保てなくなっていく

なんとか、迎えに来て貰えるタクシーを見つけ、慌てて乗り込んだ


道中も廻りの景色が微塵も目に入らず、ただただ無事で居て欲しいと思っていた


到着後、父と合流は出来たが急用により、医師の手が空かない為、
先に看護師から同意書等の説明と必要項目への記入、
それから判子の押印等を行っていく


その小さな部屋に医師が到着、それから状況の説明を受ける


憎き病名は左頭部の“脳 出 血”(脳溢血とも言う)


【以下、医師の説明内容】

広範囲なので、恐らく後遺症は残ると思うが
今後の回復とリハビリ次第で日常生活に戻れる可能性もある

手術で取り除くと患部が腫れて、悪影響を招く恐れの為
現在の高い血圧を薬剤で低くして、自然に出血が吸収されるのを待ったほうが良い

その為、手術の適用外との判断にした

今すぐ、命に関わることでは無い
↑これは本当に安心した


そんな感じの説明だった

(これは後で父から聞いた話だが、自然吸収か手術かで随分と協議されたらしい)


そして、母が入院中のHCU(高度治療室)への入り方を教わる

家族待機室にあるインターフォンを押し、患者名と自分の続柄を名乗り
了承が出れば、入室できる仕組みだ


搬送された母とようやく対面する

眠っていたので、顔だけ見て、その日は帰路についた

父と会話をしていたと思うが内容は全く覚えていない

何故なら私は強い不安で動揺していたからだ