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カールじいさんの空飛ぶ家

ジョニー・デップラッシュとか書いたくせに、さっそく流れをぶった斬ります。
この時「アリス・イン・ワンダーランドの世界展」というものがやっていまして。4月に公開するティム・バートンの作品の小道具とかの展示です。
それを見た帰りに映画館に寄って観てきました(^-^)

* * *

冒険家に憧れる少年カールは、一軒の空き家で同じく冒険家に憧れる少女、エリーに出会う。
意気投合した二人は交流を重ね、やがて結婚し、初めて出会った空き家を新居にした。
二人の間に子供は出来なかったが、夢を語り合い、いつか二人で“伝説の滝”パラダイスフォールへ冒険に行こう、と約束する。
幸せな日々を送り共に年を重ねてきたが、ついにエリーが倒れてしまう。
そして、冒険の夢を叶える前に先立ってしまった。

やがて都市開発が進み周りはビルだらけになり、カールは立ち退きを迫られる。
エリーとの想い出に固執するあまり、頑固な性格になってしまったカールは頑なに家を手放さない。
しかしある事件が起き、立ち退かざるを得なくなる。
立ち退きの前日、カールはエリーの遺した冒険ブックを見つめ、そして決意する。
翌朝、カールは家に二万個もの風船をつけ、エリーの想い出と共に空へ、パラダイスフォールへと飛び立った。

* * *

予告編だけでかなりウルウルしてしまった作品です。
そして本編が始まり5分でボロ泣き…ピクサーお前卑怯なんだよ!!
なに?あの美しい夫婦の軌跡。泣くわ!!
エリーが死んでしまうのは本当に開始すぐなんです。
二人の出会いから別れを凝縮してお送りするわけですねー。
もう泣くわ泣くわ。
最初から涙腺ゆるゆるの状態でいきました。

カールは四角い顔をしたおじいさんです。
頑固さの表現なのかどうなのか、怖い顔。
エリーを亡くしてから、家もカールも薄暗く、輝きを失っていました。
そんなカールがたくさんのカラフルな風船で飛び立つ、ということは新たな生命の輝きを意味していると思います。

また、カールはエリーの葬儀の時にも風船を持っていました。
入院中のエリーの病室にも風船がありました。
二人が出会った時も、カールは風船を持っていました。
二人のどちらか、あるいは両方が風船が好きだったのかも。
もしかしたらあちらでは風船は飾り付けやお見舞い品、というのが普通なのかもしれませんが、私なりに風船の意味を考えました。
風船は、手を離してしまうと遠く、手の届かぬ所に飛んでいってしまうものです。
これまでカールは、ずっとエリーの手を離しませんでした。
どんな時も一緒だった。
でも、もうそのエリーの手は握ることは出来ません。
だからせめて、彼女との思い出の風船は離したくない。
彼女の思い出と共に、二人の夢の場所へと旅立ちたい。
愛するエリーの想い出と、いつも一緒にいたい。
そんな思いで彼は家中に風船を付けたのかなぁ、と私は考えています。

タイトルがタイトルなので空の旅が中心かと思われますが、意外と空を飛ぶシーンは少ないです。
コメディ描写あり、シリアス描写あり、そしてなんとアクションシーンもあり。
主人公がおじいさんとはいえ、なかなかスリリングな展開も結構あったりします。

カールを見ていると、本当にエリーを愛しているというのが痛いほどに伝わってきます。
愛していた、ではなく愛している、なんです。
生きている時からずっとずっとエリーが大好きだし、亡くした後もエリーが大好きなんです。
印象に残っているのは、空を飛んでいる時に家が大きく揺れ、家の中がめちゃくちゃになっていても、エリーの椅子が落ちそうになったら真っ先にそれを戻しに行く、というシーン。
思い出もすべて「エリー」として大切にしているのがわかるシーンでした。

その他にもカールの冒険に付いてきてしまった少年と徐々に絆を深めていく過程、悪者(←声優は「サウンドオブミュージック」のクリストファー・プラマー!)との遭遇と戦い、色んな要素がいっぱいです。
でもストーリーは明快だしとっても観やすい作品なので是非是非どうぞ^^
カールの純愛は素晴らしいよ!

ちなみに、同時上映していた「晴れときどきくもり」という作品も可愛くてすごく好きです。
音楽がなかなか泣かせます(笑)

カールじいさんの空飛ぶ家(2009)
声の出演:エドワード・アズナー
ジョーダン・ナガイ
監督:ピート・ドクター
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