もぞもぞっと布団にもぐって


上を見る





「ふふっ、なんか楽しい」



こういうのって修学旅行みたい


友達と一緒に寝れるって新鮮だ





「本当に一緒の部屋で大丈夫?」


「うんっ!七海と一緒に寝たい!」




風邪が移るのを心配して


はじめは一緒の部屋で寝るのを


許してくれなかったけれど


せっかくなら看病しながら寝たいのだ






「冷えピタはり替えて寝る?」


「……そうね」



「わたしやるっ」



いそいそと冷やしている冷えピタを


取りに行って戻った





「前髪あげてね」


「ん、」




「!」ドキ






前髪をあげて目を閉じた七海に


息をのんだ






「...よぞら?」




ハッ……!


「ごめん、今から貼るね」



ペリペリ剥がして


ゆっくりおでこに貼った




「ありがとう、夜空」



あげた前髪を下ろした後

頭を撫でてくれた




「えへへ」


なんだか恥ずかしいな




「さて、寝ようか」

「そうだね!」



もぞもぞまた布団に戻る



「じゃあ、電気切るね」


「おやすみ、七海」


「おやすみなさい、夜空」





オレンジの微かな明かりの中



ベッドにいる七海の方を向いた




「......」





そわそわ、ドキドキして


目をぱちくり





くるっと七海が私の方をむく



「なーに、寝れないの?」




視線を感じたのか笑いながら言った





「ふは、ごめん」











▼△▼△▼△▼








「……ンっ」



カーテンから漏れる光が眩しくて


目が覚めた



..いつの間にか寝てたのか






ふと横を見ると七海が私を見ている




「!?起きてた?」


「ええ、少し前にね」


「な、なんで顔見てるの」


「可愛かったから、つい」




「....なっ」





かわっ、可愛いって...!


不意に言われて照れてしまう







「ねぇ、夜空ちゃん、お風呂入りたいわ」


「え?」




そういえば昨日の夜は入ってない


一泊だけなのに私だけ入るのは

申し訳なくて





「え、えと?入っておいで?」



ギシ、



「一緒に入りましょ」




ベッドから降りて

七海が近くに座る





って一緒に入る?!?







「身体洗うの、手伝ってほしいの」












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