月曜日の朝。




ざわつく教室で静かに本を読む

七海を見つけた




「なーなみちゃん!」


「っわ!」




横から話しかけたら想像以上に

驚かれた





びくっと体を揺らして

眼鏡の奥の目が開かれる



「おはよう!」


「よ、夜空かぁ……おはよう」




びっくりしたなぁって言いながら

本を閉じた





「もう土日で治ったんだね」


「うん、もう元気だわ」


七海はにっこりと頬笑んだ





ん?ってことは……




「風邪ひいたのは二人の秘密だねっ」




こそっと耳に近づいて囁いた


なんかうれしい?かも





「!」



びっくりした顔にしたあとに


にやーと笑った



「な、なにその顔……」



なんだか七海は嬉しそうだ




「二人だけの秘密、ね」




「ん??」




「……お昼が楽しみだわ」





お昼が楽しみなんて

そんなにお腹空いたのかな、




「……?またお昼ね!」






またダルい月曜日の始まりだ








■□■□■□■





キーンコーンカーンコーン、キーンコーンカーンコーン







ガタッ




「おなかすいた!ご、は、ん!」




チャイムがなると七海のもとへ飛んでった





「私、購買行かないと、、夜空はお弁当?」



「うん!ついてく〜」






いつものメロンパンかな?



そう思いながら七海を待った





「……お待たせ」



「じゃあ、屋上行こっか!」








コツ……コツ……




二人で階段を上がって


屋上のドアを開けた







ビュオオオッ……!




「っわ!風強いね!」



「……裏側行けば大丈夫かしら」


「せやな!」










裏側に行ったけどやっぱり風が強い



まぁ、飛ぶ程度じゃないけど





「夜空のおいしそう」



「これ、あげる!あーんして」





「やった!……あーん」




ぱくっ




「どう?」



「おいしいわ、ありがとう」



「お母さん自慢の玉子焼きだからね!」



ふふーんとどや顔をする私




「じゃあ、私のもあげるわ」



スッとメロンパンが目の前に出される


そのまま頬張った






パク





にやにやーと七海が笑っていた



な、なにや……




「ん、おいしいよ」



「でしょう?……夜空、お砂糖いっぱいね」





口の回りが甘そうね、って言って



七海の顔がゆっくり近づいた












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