ふたりの12




「ゆでダコだわ」


「誰のせいやねん」





キッと睨んで身体を守るポーズ


何されるかわかったもんじゃない





「怒んないで、もう出るから」


「え?」



「私がいたら洗いにくいでしょ?ゆっくりしてね」






そう言うとパタンと出て行ってしまった



...何かあっさりしてるな









■□■□■□■





はぁ、サッパリした!



出してくれたバスタオルで
身体を拭く




……ん?さっきまで着てた

借りもののスエットがない





コンコン……



「ん?」



「これ、着て?」




スススっと扉の隙間から


新しい服が差し出されている




「えっ、さっき着てたのでいいよ」



「汗かいたでしょ、いいから」





扉越しに服を受けとる



「ありがとう」


「はーい」





パタパタと足音が離れてゆく



先に出たの服出しててくれたのか……



熱があるのにいい子やな……




ジーンといい友達を持ったことに


少し浸ってしまう





服からふんわりと香る七海のにおい
いいにおいー





貸してもらった服を着て


リビングに向かう







「ねー、夜空」


「なになに??」




冷蔵庫の中身を見てる


七海に近寄る




「オムライスなら作れるけど、食べる?」



「えっ!オムライス!?」




キラキラとした目で七海を見つめる



「ちょー好き!!」




「ふふっよかった、じゃあ作るね」



七海は笑いながら

ケチャップと卵を取り出す




「でも、七海熱あるでしょ?」


「少しね、お昼だしお腹空いたでしょ」



「はいっ!私やる∩・ω・*) 」




家でたまーに作るから


作れる!!



「じゃあ2人で作ろうね」



「わかった!」








■□■□■□■






「出来たぁ!お腹すいた!!」




2人分のオムライスをもって


テーブルに運ぶ





お茶とスプーンを持った七海も


後から来た





七海と私のオムライスに


くまさんをケチャップで描いた





「ねー見て!かわいいでしょ」



「本当だ、可愛いわね」



「えへへ〜、じゃあ食べよっか」



『いただきまーす』




ぱくっと一口



「んま!」



「美味しく出来たね」





友達の家でこうやってお昼食べるの


新鮮だなぁ、こういうのしたことなかった




今日で帰っちゃうけど


もう少し一緒にいたいな





「……これ、食べたら家に帰っていいからね」


「えっ、まだ……」


「親御さん心配するよ。私はもう平気だから」




「……そっか」





七海もずっと他人が家に居たら


休むものも休めないのかもしれない



オムライス食べて、洗い物したら


大人しく帰ろう...







.








ふたりの11




こ、このっ!


私も意地になって

七海に手を伸ばす




!!!!!!!


ぐぅっ、でけぇ



手からあふれるおっぱい





「あん、」


わざとらしく七海が声をあげた




「夜空ったら大胆」



話してる間にも手はもみもみと動いている




おいおいおい


はしっと両手首を掴まえる




「か、身体洗うから、出て」


「……わかった」




ザパ…………




しぶしぶと出る七海の


長い黒髪が身体のラインにつく



妙にえっちぃ





「そんなに見られたら恥ずかしいわ」


「あっ、やっ、ごめん」




バレてた……




続いて私も出て七海の後ろにいく





「シャンプーこっち?」



「うん、それ」



「わかった、じゃあ目ぇ瞑ってね」






チャプ……




頭を濡らしてシャンプーを手に取る




人の髪洗うのってしないから


美容師さん気分で楽しいかも







リンスーをして次は身体……




ゴク…………



無意識に唾をのんでしまう





ポンプからボディソープの泡をだす




「 .....」




背中を泡で包んだあと


胸に手を伸ばす



ドキドキしながら


柔らかな膨らみに指を滑らせた





「んっ、」




「っ!!!」





その声がやらしくて


手が止まってしまう





「なっ、七海変な声出すのやめて!」



ざばっとお湯をかける




「うわっ、あっ」


「終わりね(`・ω・´)!」




ふぅ、おわったぁ




「あははっ、ありがとう」




笑いながら顔を拭う




「夜空の身体も洗ってあげる」




「えっ、私はいい!!」



「いーから〜」


そう言って私を椅子に座らせる




い、嫌な予感しかしないよ……









.









ふたりの10






「そ、そんなの、恥ずかしい……」



「だって汗かいちゃったわ」





七海がぱたぱたと服に空気を入れる



ちらりと流し目でこちらを見ている




入ろうアピールがすげぇ!






「……あ!熱、もうない?」



「ん、待って」




近くに置いてある体温計をとって


計ってみる






ピピピッ……ピピピッ……





【37.3℃】






「下がってきたねーよかった」



悪化してなくてホッとする



「ありがとね、夜空の看病のおかげね」




微笑んで頭を撫でてくれた




「良くなってなによりだ」


「そうね、じゃあ」




すくっと七海が立ち上がる





「??」


「お風呂いきましょ」





「!!!!」





は、話変えたのに………



どどどうしよ



こんなからだ見せらんねぇぇ






「お湯入れてくるね」




パタン








「....。」




え、え?



七海出ていっちゃった



拒否権!拒否権は!?








■□■□■□■




ドッドッドッ



心臓の音がありありと分かるほど


鳴っている





無意識に正座の状態で


七海の帰りを待つ








ガチャッ……




「!」ドキイッ




「そろそろ入るわよ……ってなんで正座?」





「い、いや、そのっ」



あせあせと足を崩す






くすくす、と七海が笑う




「顔が真っ赤だわ、入ってないのに」




「うっ、だって……」



「おいで、お湯冷めちゃうよ」




私の手をひいて立たせる




部屋を出て階段を下りて


あっという間にお風呂の前に






「……脱がしてあげようか?」



「えっ、いやっ!自分で脱げる」








って、、


しまったぁぁぁぁ




自分で脱ぐって条件反射で言ってしまったぁ






頭を抱えている間にも

横で着々と脱いでいる







ドッドッドッ





心臓が高鳴ってゆく








「先、入るわね」




バタンと閉められて



ぽかんとしてしまう





どうしてこうなった……






しぶしぶ脱いで

そろそろと顔を扉から出す



湯船に浸かっている七海




ふちに顔を乗せている





「夜空、見て」




……何だろう?



七海が手にもっているのは



シュワシュワする入浴剤





「おおー!それすきー!」



「早く入ろ?」





そそくさ入って体を流して



ちゃぽんと入った





「あったかーーい」



ぬくぬくなお風呂にホッとする




「はい、どうぞ」




入ると私に入浴剤を渡してくれた



桃の香りのやつだ!




お湯に浸けると桃の香りがふわっと広がり


お湯がピンクになってゆく





「いい香りね」



手でお湯をすくって匂いを楽しんでいた




「うん!久々に入る〜」








ゆったり浸かっていると



すすす、と七海が近寄る






七海おっぱいでかぁ( ゚∀゚)



無意識に目がいってしまう




ふにっ







ん???





ふにっ、






両手で胸を触ってきた







って、おい




またか!!!!!!!









.






ふたりの9



もぞもぞっと布団にもぐって


上を見る





「ふふっ、なんか楽しい」



こういうのって修学旅行みたい


友達と一緒に寝れるって新鮮だ





「本当に一緒の部屋で大丈夫?」


「うんっ!七海と一緒に寝たい!」




風邪が移るのを心配して


はじめは一緒の部屋で寝るのを


許してくれなかったけれど


せっかくなら看病しながら寝たいのだ






「冷えピタはり替えて寝る?」


「……そうね」



「わたしやるっ」



いそいそと冷やしている冷えピタを


取りに行って戻った





「前髪あげてね」


「ん、」




「!」ドキ






前髪をあげて目を閉じた七海に


息をのんだ






「...よぞら?」




ハッ……!


「ごめん、今から貼るね」



ペリペリ剥がして


ゆっくりおでこに貼った




「ありがとう、夜空」



あげた前髪を下ろした後

頭を撫でてくれた




「えへへ」


なんだか恥ずかしいな




「さて、寝ようか」

「そうだね!」



もぞもぞまた布団に戻る



「じゃあ、電気切るね」


「おやすみ、七海」


「おやすみなさい、夜空」





オレンジの微かな明かりの中



ベッドにいる七海の方を向いた




「......」





そわそわ、ドキドキして


目をぱちくり





くるっと七海が私の方をむく



「なーに、寝れないの?」




視線を感じたのか笑いながら言った





「ふは、ごめん」











▼△▼△▼△▼








「……ンっ」



カーテンから漏れる光が眩しくて


目が覚めた



..いつの間にか寝てたのか






ふと横を見ると七海が私を見ている




「!?起きてた?」


「ええ、少し前にね」


「な、なんで顔見てるの」


「可愛かったから、つい」




「....なっ」





かわっ、可愛いって...!


不意に言われて照れてしまう







「ねぇ、夜空ちゃん、お風呂入りたいわ」


「え?」




そういえば昨日の夜は入ってない


一泊だけなのに私だけ入るのは

申し訳なくて





「え、えと?入っておいで?」



ギシ、



「一緒に入りましょ」




ベッドから降りて

七海が近くに座る





って一緒に入る?!?







「身体洗うの、手伝ってほしいの」












.












ふたりの8



おかゆできたー!


なんかいい感じにできた気がする!!






テッテッと階段を上がる



ガチャ……



「入るね」





静かに入るとスヤスヤと寝ていた




テーブルにお粥をおいて


じっと横顔を眺めた







...美人だなぁ



初めて会った時から美人さんと


思ってはいたけれど




こう、まじまじ見ると改めて実感






まだ薬飲めてないし、起した方がいいよね





ユサユサ…………


「ななみーごはんだよ」





「……んん」




ゆっくりと瞼が上がり瞳が私をとらえる






「おかゆ、食べれそう?」



「うん、ありがとう」





むくりと起きて目をごしごし



なんか自然体の七海見るのは

初めてかも






じーっとお粥を見つめる七海




「……どうしたの?」




もしかしてまずそうとか!?


どうしよう(´・ω・`)





「ふーふーしてくれないのかしら」



ぽつと七海が言った





「....」






えーーなにこれなにこれ


めっちゃかわいい!




ほっぺ赤くしてうるうるな目で


見つめている





もちろん……



「してあげる!」






半分ぐらい食べて薬を飲んだら


またすうすうと寝てしまった








いやーなんかいいなぁ



看病って!ステキ!!








■□■□■□■






んんーなんか私まで眠くなってきたなぁ



アラームセットして


ちょっと寝ちゃおう





「むにゃ……」









■□■□■□■





「……夜空?」




おでこがぬるくなって起きると


夜空がいなかった



もう、帰っちゃったのかな




メガネをかけてから部屋を出た








下に降りるとソファーで


丸まっている夜空がいた






寝てる...





近寄って手の甲で顔を撫でる



「ん〜」






むにゃむにゃとする彼女はかわいかった








ゴク






無意識に夜空へと顔を寄せる









ピピピピピピ!








■□■□■□■





部屋に鳴り響くアラームで


目を開けると七海の顔があった




さらりと黒髪を揺らし


耳元に口を近づけた






「おはよう、夜空」




「!」




ぞわぞわっとして、体が仰け反る




「おは、、よう」





手探りで携帯を探してアラームを止めた





心臓がドキドキして


状況がうまくつかめない





「起きたんだね、七海」


「ええ、だいぶ楽になったわ」




にこりと笑う七海はいつもどおり




「もう暗いけど、帰らないの?」



窓を見ながら七海が言った




「心配だから、泊まっちゃだめ?」



「もう大丈夫だけど..暗いし不安だわ」





今は夜の9時くらいで


外はもう真っ暗










「親御さんがOKなら、泊まって?」




パアッ





「わー!泊まる!泊まる!」







こうしてお泊まりが決定した














.







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