咽び泣く紫の花 : aria : bookmark


2015/8/20 Thu 16:58

さらば悲しみよエーアン、エリザベート

正解は、



帝国劇場で舞台、エリザベートを観てまいりましたー!


夢の!愛しの!憧れの!待ちに待った!

エリザベぇぇええトぉぉおおおーっ!←

と、脳内で大絶叫するくらい楽しみにしておりましたので、もう帝劇に着いただけで泣きそうでした。笑


役替わりキャストはこんな感じ。



はなふさまり様のエリザベートが観られる日が来るなんて、とても信じられません。

日本で最初にエリザベートを演じられた初代にして伝説のエリザベートですもの。

しかしまあ、今回は東宝さんどうしてしまわれたの!?というくらい、素晴らしすぎるキャストで揃えてきたので、
物凄いチケット難でした…

はなふさ様xしろた様の回が取れたのはもはや奇跡です…

アリアとしては、エリザとトート、やまざき様のルキーニの三役はどうしてもキャストを妥協できなかったので、
フランツとルドルフは違う方が観たかったのですが、この回が取れて満足です。





それでは感想まいります!
長くなるのでご注意です!

辛辣なことも申し上げますが、個人的感想なので、それをご了承下さいませ。

読後の苦情はご遠慮頂けると幸いです。



◆演出、構成、台詞や道具について。

…こいけ先生への、東宝のお金のつぎ込み方に軽く引いてしまいました。笑

流石はヒットメーカーよねー。

セットとか、無駄に豪華で、
「この場面、わざわざせり上がりとか奈落要る?」
ということも何度かあるくらい豪奢でした。

まあ、先生としては宝塚ではできない演出も試したかったんだろうという感じですね。


構成や歌詞は、宝塚よりもより説明が多くて、初見の人にもわかりやすい配慮が多かったです。

宝塚では主役は男役トップスターのトート役ですが、
帝劇では主役はタイトルロールのエリザベート役なので、
どちらかというとエリザベートの心情を強く押し出した印象です。


トートへの愛というよりも、自由を求める心のためだけに、生きて死んだ感じ。

だからそのためにアリアの好きな台詞や歌詞がばっさばっさとカットされててショックでした…


「死は逃げ場ではない!」とか
「代われるなら代わってもいいのよ。貴女が私の孤独にたえられるのなら」とか…

たぶんより史実に近いのかしら、
シシィのエゴイスティックなところが強く出されて、トートを愛するようになった理由が分からないというね。



例えば、宝塚版のシシィは、ルキーニに二度刺されてるんですよね。

このシーンはスローモーションの演出になっていて、一度目は咄嗟に避けるんですが、
そのときシシィはルキーニの向こうに、微笑むトートの姿が見えるんです。

それを見たシシィはトートからの愛とトートへの愛を知って、
二度目に振り下ろされるナイフを正面から自分の意思で受けて刺されるんです。


ここに、トートとシシィの愛が完成されて、生から自由になったシシィがトートの終わりなき愛を受け入れる…というラストになるのですが。


帝劇版ではサクッと、一瞬であっけなく、ルキーニに暗殺されて倒れてしまうだけなんです…

これは…ちょっと拍子抜けというかショックで…


男性がダンサーとして入っている分、宝塚よりダイナミックにやれることは増えてるのですが、
派手じゃなくても繊細で胸をつく表現は多いので少し残念です。


…まあ、それでも充分泣けるわ感動で呼吸困難にはなりましたが。←



◆キャストについて。

エリザベート役のはなふさ様、通称お花様は、流石伝説のお方です。

エリザベート初演から20年ほど経っているはずですのに…

なぜ見た目に全くの変化がないのか…?

え、歳をとらない人種ですか?同じ人間ですか?←

シシィの少女期のシーンとか、実年齢と25歳くらいの差があるはずですのに、ひたすら可愛すぎました◎

むしろ、晩年の年をとったエリザベートのほうが違和感があるという…

美しさ、上品さ、高貴な空気感や存在感まで、完璧以上のお方です。

お歌は正直、よほど上手いというほどではないのですが、安定感は流石ですし、
なによりそんなもの気にならなくなるほどの圧倒的なオーラが凄まじい…!


*

続いて、トート役のしろたゆう様。

…うわ、美しい!格好いい!

よもや、男のトートに心ときめく日が来ようとは夢にも思いませんでした。笑

髪型とアイメイクにとてもこだわっているのか、すごくお似合いで違和感がなかったです。

もともと人を惹きつける魅力とか、目を引くオーラのある方なので、トートにぴったりですね。

妖しげな、陰鬱な、それでいて激しいトートを凄く良く表現しておられました。

しかし驚いたのは、その音域の広さ…!

高い声から低い声まで自由自在で本当に上手くて器用な方ですね!

*


フランツは是非、たしろまりお様で観たかったのですが…

さとう様のフランツもお歌は大変よく、安心感がありました。

ただ宝塚版では、
フランツとトートはどちらを選ぶか迷っちゃう!
というくらい魅力的なキャラクターなので、そういう面ではちょっと印象が薄かったかなぁと…


*

ルドルフは…もう、本気で、ふるかわ様で観たかった…!

心から悔やまれてなりません…

初の東宝舞台ご出演とのことでしたが…

何故キャスティングされたのか、何故オーディションで通ったのか…

謎は深まるばかりです。

端的に申し上げますと、

歌→声質はいいけど、声が聞こえない
芝居→ずっと同じ表情
ダンス→普通。
ルックス→完璧以上

でした←

闇が広がるとか、トートの声しか聞こえなかったわ…

「世界が沈むとき舵をとらなくては、僕は何もできない…」
の場面の歌詞が好きなので、違う意味で涙が出そうでした…


*

ルキーニ…!

どうしても何があっても、絶対やまざき様で観たいとチケット取り頑張って良かった…!

宝塚とはだいぶ違う演出で、宝塚より狂言回しの役割が重く、ほぼ出ずっぱりです。

宝塚版の台本や演出のほうが好みですが、やまざき様は文句なしに素晴らしすぎる…!

存在感の操り方が巧みで、ここぞというところでは目を引くのに、わざと人ごみに紛れる時は悪目立ちしなくて…
これぞ役者!流石としか言えません…!

それにとてもチャーミングでセクシーで、ルキーニの難しさと魅力を全てクリアしておられました◎





*







 


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