咽び泣く紫の花 : aria : bookmark


2013/8/20 Tue 19:47

あの日、私の唯一の光だった悪魔




何度も何度も、読み返しております。

切なくて、怖くて、不気味で、残酷で、ほの暗く、
甘酸っぱくて、愛らしくて、優しくて、暖かく、穏やかで。

大好きな一説は、序章のこちら

「贅沢な虚構と緩慢な絶望に縁取られていたあの日々の、私の記憶と妄想の城を再構築するためには。」


この本に限っては、これ以上、感想を綴ることができません。

どれだけ言葉を尽くしても、この一文以上にこの本を表することはできないと思って。


そして私が求めている世界が此処にある、と思わせてくれる一文。


文学性とエンターテイメント性のどちらにも優れていながら
決してそんな言葉では収まらないものがあります。


眠れない深夜にテーブルランプの明かりのもと。
不意に目覚めた寒い早朝。
起き上がれない真昼の昼間のベッド。


何度でも読み返してしまうご本です。



*







 


bookmark

top





.
-エムブロ-