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E for emerald 以前に買ったご本を読みました◎ 短編集ですが、少しずつ全てのお話が繋がっています。 面白いご本だったのですが、 帯に書いてあった 「収録作すべてがラスト一行で落ちるミステリ」 というのは完全に間違っていると思います。 確かに驚くような展開だったりしますが、 正直、中盤から結末が分かってしまいます。 けれど、それでも最後まで楽しく読めるご本、というのが大変な魅力だと思うのです。 古きよき時代の、良家のお嬢様方の、秘密。 「バベルの会」という大学のクラブに関わる彼女たちの グロテスクなまでに不気味で残酷で、微かに切ない、不思議なミステリ本です。 実に魅力的な雰囲気の漂うご本です。 真夜中にテーブルランプだけ燈したベッドルームや、 薄暗い古めかしい喫茶店の奥の席、 ひと気の無い午後の図書館の本棚の影、 そんな場所で読んで欲しいご本です。 あと、文庫本も出ているようなのですが ぜひ、単行本でお読みになるのをお勧めいたします。 カバーをはずしたときの装丁がとにかく美しいのです。 個人的には、この「バベルの会」のシリーズをもっと読みたいです。 * ← → bookmark |