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唯一神の正体(5)

なんと、1ヶ月以上も間が開きました。唯一神に関する記述です。
元々某ロッジにて掲載していたものの第5回目の記事ですが、多少加筆しています。

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 20世紀最後のファンタジーと謳われた名作ハリー・ポッターシリーズ。去年ついに最終話の映画が公開され、あのスターウォーズよろしく”最大の敵が実は壮大な物語の真の主人公”といった締めで幕を下ろしました(ハリーにとってはヴォルデモートもそうたが、最も憎んだのはあの人だろうからw)。
 私はこのハリポタシリーズ、全巻購入して読みましたが、その中で非常に印象に残っているシーンがあります。
 第3巻「アズカバンの囚人」の冒頭。ハリーがディメンター(吸魂鬼)と呼ばれる身の毛のよだつ、忌まわしいモノに襲われた後の、校医であるマダム・ポンフリーとのやり取りのシーンです。

ーマダム・ポンフリーはハリーの前髪を掻き揚げて額の熱を測りながら呟いた。
「倒れるのはこの子だけではないでしょうよ。そう、この子はすっかり冷え切っています。恐ろしい連中ですよ、あいつらは。もともと繊細な者に連中がどんな影響を及ぼすことかー」
「僕、繊細じゃありません!」ハリーは反発した。
「ええ、そうじゃありませんとも。」

 このシーンを読んだ時、私は思わず”え〜〜〜〜〜〜〜!”っと叫びました(笑)。だって、魔法って繊細じゃないと出来ませんよ〜ww。

 さて、唯一神の本題です。話はヨーロッパの暗黒時代へ突入します。
グノーシス主義を何とか守り通そうとするカタリ派残党と、何としてでもカタリ派を絶滅させたいカトリック側の争いは、その後様々な面と結びついていったと考えられます。男性優位の思考の下、回転する仕組みの中で、男性が潜在的に持っている女性に対する強い憧れと、恐怖。そして、民間の間で信じられている見えない世界への畏怖と迷信。
 元々教養の無い一般市民には、悪魔に憑りつかれたと疑われる者を処刑する習慣があったそうです。そして医者もろくにいない地域には、”賢い女性
(Witch)”と呼ばれる年老いた女性が、薬草を使ったり、時には”気”を使って人々の病気を治療していました。
 実は魔女狩りの起源ははっきりしていません。ただ、元々人々の間に悪魔に対する恐怖があったのと、カタリ派を絶滅させたいカトリック側の思惑が一つになっていったことは想像に難くありません。カタリ派の教義は、土着の民間信仰とかぶることも多く、敵の駆逐の為には新たなカタリ派となりうる者達の芽を摘むことも考慮に入れられたはずです。
カトリックは、教会の中にカタリ派を見つけ出すための機関、聖邪判別省(後の異端審問)発足させ、カタリ派と見られる者達を悪魔に取り憑かれた者、あるいは悪魔と契約した者(魔女)として捕え、尋問し、場合によっては処刑しました。
しかし、それでも初めの頃は魔女の処刑は年に一度、あるかないかであったそうです。
 ところが、あることをきっかけに状況が一変します。これ以降、頻繁に魔女狩りが行われ、密告が相次ぎ、人々を恐怖に陥れます。そのきっかけとは…。

告発され、有罪となった魔女の遺産は、全て没収されるー

 このように法律が改定され、更に政敵を陥れるための密告や、商売敵恋敵を消すための魔女の告発が増加。結果魔女裁判が増え、自白を促すための恐ろしい拷問や残酷な処刑が行われる様になります。
 人々はその恐ろしさ故、カトリックの神に忠誠を誓い、少しでも疑われぬよう、怪しまれそうな言動を控えるようになったに違いありません。予言や予知はもっての外!お化けが見える、何かの声が聞こえる、カミサマを観たなんて子供が言おうものならその両親は、我が子に”二度とそんなことをいうな!”と厳しくお仕置きしたに違いありません。
 やがて、「人の気持ちが分かる」とか、「花や動物に気持ちを寄せる」とかそんなことまで「やってはいけないこと、感じてはならないこと」となって行き、それは現代になると精神病のように扱われる様になったのでしょう。
 今でも欧米の人に、”あなたは繊細ですか?”と聞くと、”冗談じゃない!私は精神異常者じゃないわ!”と激怒するそうです。

 ハリー・ポッターの原作者JK・ローリング氏は、魔法のことについてはあまり詳しくないのでしょう。私としては違和感がありますが、彼女が描きたかったのは魔法世界というよりも、不器用にただ一つの愛に生きた男の生涯だったのですからこれでいいのでしょう。

 ニケア会議で、嘘の奇跡をでっち上げてまで国を強固にするために強硬な姿勢を崩さなかったアタナシウスも、よもやこれが人の魂を闇に閉じ込めてしまうことになるとは思わなかったに違いありません。
しかし、国を安泰に保つという名目のもと、支配者たちは利権を求めて様々なシステムを考え出します。
 実は魔女狩りの起源がはっきりしないのと同じように、何が魔女狩りを終わらせたのかも分かっていないそうです。一般的には科学の台頭が迷信や幻想を追い払ったと思われていますが。しかしながら、その反対に科学や医療の発達が返って魔女狩りに拍車をかけた側面もあるといいます。

西洋医学のシステムです。

 現代に続く医療技術が発達し出した頃、これに利権を絡ませてお金に結び付けようと考えた者たちがいました。彼らにとって確実に目の上のたんこぶだったのがエーテルやアロマ、または祈祷によって治癒を行うヒーラー達。科学をお金と絡ませようと、彼らはヒーラー達を異端審問に告発します。
 更に時代が進むと、ある権力者が石油を便秘薬として販売し、大儲けに成功。それがあのロックフェラーでした。
 その頃になると、異端審問による処刑などは随分減って来ていました。しかし、時代は人々を恐怖ではなく、別の、もっと優しく、しかし容赦のない何かで縛りつける様になって行きます。

 人々が生きて行く上で絶対に必要なもの。それが衣食住ですが、それを行うのに更に必要なもの。それが健康です。ホメオパシーや気功などは基本的に予防医学として展開されますが、西洋医学は対処療法でとりあえず症状をなくすことを優先に考えます。
 レメディーや西洋医学の薬剤は、本来自然界の同じものから出来ていますが、医薬品は精製加工が施されており、強い効能を発揮します。作るのにも手間がかかり、その分お金が動きます。ロックフェラーと同じ権力者達はこの秘密と技術を独占するために法律を設定。偽医者や、ヤブをはびこらせないという建前の下、学校へ行かなければ医療を学べないようにし、更にその学費を高く設定することで、金持ちしか就学出来ないようにします。そうすると医者の数は減り、人々は少ない医者の元へ殺到することになり、医者にお金と地位と権力が集まる様になったのです。

修羅の形相の神が、表向き、少し優しげな表情を向け始めた瞬間。

続きます。

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