隣の犬たちがやけに吠えている。
何だろうなぁ、と外を見にいくと。
横の石垣塀の上に立って少年達が犬をからかっていた。

塀を全力疾走で横切る。
番犬意識の高い大型犬は、何事か!?と吠えたてる。
笑いながら少年達はからかい続ける。

よく見ると揃いのジャージ姿。背が高い。
中学生くらい?高校生じゃないよね。
呆然としてた私に、「犬、この塀を越えてくる?」と訊いてきた。
頭にきたから、乗り越えてくるかもよと答えてあげた。
大型犬にちょいとビビったのか、彼らはどこかへ行ってしまった。

何だかなぁ。しかも住居不法侵入だぜ、気分悪いなぁ。
うむむ。
ふと見ると少年達がいた塀の下に、空き缶が2つ置いてあった。
触ってみるとまだ少し冷たい。
こんな所めったに人は通らない。
きっと彼らだろう。
頭にくるなぁ。
しかも朝にゴミ出したばっかだよ。
やつらのゴミ、あと何日保管しとかなきゃならないの?

犬のおばさんと、まったくやぁね、なんて話をしながらゴミを部屋につれて戻った。

外でまた犬の鳴き声が聞こえる。
少年達が戻ってきていた。
とうとう、おばさんが彼らに注意をしはじめる。
「俺たちじゃない、知らない」
そんな感じの答えが聞こえてくる。
空き缶のこと、言ってくれたのかな。すみません、ありがとう。

しっかし。んもぅ。
イライラしたから気分転換にと、
芽が出たばかりの朝顔さんにお水をあげに外へ出た。
うぅん、早く大きくなってね。

ホッコリしながら石垣塀の裏にぽてぽてゆくと、少年達が6・7人たむろしてた。
まだ近くにいたのかぁ、と思ったら。
お稲荷さん横の大きな木を囲って、みんなでションベン小僧になってるじゃありませんか!
さすがに頭にきたから私も声をかけた。
注意されたからって、出てるものは止まらない。
その姿勢のまま情けない笑顔でこっちを向く少年達。
私もやるせない顔。
ど〜も。みたく軽く頭を下げ、ぷらぷらと仕方なしな感じで立ち去っていった。

むむむむむ、もぉ!
お稲荷さんのバチでも当たればいい。

修学旅行の観光かね。
美術館とか、興味なかったら暇だもんね。
時間もてあましてプラプラしてた?
わかるけどさぁ。
もっといい暇の潰しかた考えようよ。
善悪の判断、つかない?。
学校名ついたジャージ姿でなにやってんのさ。

はぁぁ、今日も衣装作るんだけど。
まっすぐミシン、縫えるかな。(苦笑)