東京に住んでいないからなのか。
引退して4年経ってるからなのか。
まったく現実感がない。
いまもあそこにTSがある、そんな気がする。
今まで通りに。

14日は心配してた通り、デジの番号が狂いまくり、
印刷や番号合わせで若い子ちゃん達に散々助けてもらった。
ステージよりも、4年のブランクを感じたデジ(笑)。
そして翌日はやっぱり筋肉痛。
ダンスじゃなくて、きっとポーズベット。
おしりほっぺたが上にあがって痛い。
でもそれも何だか嬉しく愛おしい。ステージに出た証。
16年半、いた場所。

踊りだしたら何の迷いもなかった。
あぁ、ココだ。ココで生きていたんだと。
私の全部が、色んな何かに呼応しまくっていた。
でもこの舞台に立つことは2度とない。
頭で分かっていても、現実味のないフワフワ感。

お話できなくても、ちゃんと見えたよ。
懐かしいお顔がたくさんあったこと。
TSのお見送りにたくさんの皆さんがいてくれたこと。

会長とママが20代?位で始めたTS。
上野とかミカドとは違う、自ら作った劇場。
長くお付き合いさせてもらってたおかげか、2番目の両親のような存在で。
お二人の内側のことも勝手に考えてしまって。
すごく苦しい15日だった。

19歳のときに出会ったTS。
人見知りで世間知らずで、でも無鉄砲だった私。
何も感じず裸になった。ただの仕事だと思ってた。
素敵なステージとお姉さんにめぐり合って、いつしか生きがいになってた。
両親に迷惑をかけてまでも続けたい、初めて一生懸命になれた、あのステージ。

きっと他の踊り子さんにも同じような何かの想いがあるはずで。
その魂を見続けたいお客さん達。
それを支えている劇場さんとスタッフ。
こんな思い2度と嫌だ。
みんなの大切な場所、これ以上なくさないように。
守っていってほしいと思う。
1人1人が出来ること、してほしい。
これからのみんなの為にも。

TSは明るくお祭りのように終了した。
切ないほど明るく。明日があるかのように。
だから現実味がないのか。
舞台は生き物。そして一期一会。

ありがとう、TSミュージック。
そして。ありがとうお疲れ様、岡野社長。