みかこ『王子、お忙しい所すみません。』
王子『なんだお前か…何の用だ?俺は今忙しいんだ』
みかこ『はい、実はクレームが一件入りまして直接こちらからお客様の方に出向いてほしいと』
王子『なに?』
みかこ『今すぐここの住所まで来て欲しいとの事です』
王子『あー行けば良いんだろ?全く面倒事を持って来やがって』
みかこ(…私のせいみたいに言わないでよ)
みかこ『名前は加藤様 買った本に特典の付属が付いてなかったから返金したいとの事…』
王子『わかったようるさいな』
みかこ『あ…王子!』
あーああんな怒んなくても
全く見た目どんなに気取ってても中身は子供かあ
普段王子派につく女共にちやほやされ甘やかされてしまったばかりに、日に日に自分勝手になっていくんだから
全く困った人だ
みかこ『いってらっしゃいませ』
なんで私もこんなわがままな人の虜になってしまったのだろう
王子が外国のお客様向けに英語のカンペを作ったそうです
しかし、そのカンペに書かれた英語のほとんどが間違っており、男性従業員たちは文章がおかしい、余計外国のお客様を混乱させてしまうと口々に総ツッコミ
それに対し女性従業員たちは例え間違っていても王子は王子なりに考えて一生懸命作った、結果ではなく行動にうつす事が大事、Google翻訳を使ったのだから仕方ないと猛反発
私も王子のファンだが、王子ファンのこの王子の擁護っぷりには引く
一生懸命作ったのはわかるけど間違ったものを間違ってるというのは別に悪くないと思う
同じ王子のファンとして恥ずかしい、っていうかこの人たちと同類に見られたくない
こういう人達がいるから王子が付け上がるんだよな
王子にとってもよくないからその王子万歳みたいなキチガイ信者っぷりやめてほしい
今日は王子休みかと思ったら出勤になりました
早速女の子からチョコもらってましたね
さすがです
今はやりの早チョコですか
モテる男はちがいますね
今年のバレンタインデーもあなたがどうやら主役みたいですね
イケメンで背が高くて仕事の実力もある
ほっとかない女がいるわけがない
あなたのまわりはいつも女 女 女 女
『あいつは自分がモテることをわかってる だから自分がなにをしても許されると思ってる だから態度もどんどん横柄になっていくんだ よくないことだよ』
店長、あなたの言葉には同感です
だから男性従業員からは嫌われるんですよ
わかりましたか王子?
ホストクラブで働いてた経験をここに生かさないでください
ここは本屋です
明日はあなたがいないのですね
寂しいです
きっと皆もそう思ってますよ
事務員のあの人も遅番のあの子も早番のあの子とあの人も私もね
あ、あなたの出てた雑誌買いましたよ
他の女性と写ってたのが気に食いませんでしたが、ファンとして買いましたよ
雑誌で見てもあなたの笑顔は本当に素敵ですね
まあ雑誌なんて買わなくてもあなたを盗撮した写真なんて何点もあるんですけどね
毎晩夜寝る前に見てますよ
さて今日もあなたの元に私の生き霊を送っておきますね
あなたがつねに私を感じれるように
その事で私にひどくお怒りでしたが、生き霊がちゃんとあなたのもとに届いてるようで良かったです
それは私を喜ばせるための報告にしかすぎないですよ
それに、いくらあなたがここの職場でちやほやされてるからって誰もそんな馬鹿話信じてくれないですよ
かわいそうな王子
でもあなたが悪いのです
恨むならその美しい顔を恨みなさい
王子、みかこの得意料理の煮物でございます
味がよく染み込んでいて口の中で甘味が広がる一品でございます
王子のお気に召すかと