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真紅の勇士の必殺技を受けたことの衝撃で、動けないでいるマルー。 勇士はマルーのその姿を見て、僅かに笑みを浮かべていた。 「(…いや! まだ戦えるでしょ!私!)」 マルーはゆっくりと立ち上がり、少しずつ歩み出す。 「…今更何が出来るって言うの? あがいたってムダよ!」 「そんなの、勝手に決められることじゃない! はあっ!!」 マルーが一喝し、両手で武器を持ち上げるとなんと! 天井からマルーへ雷撃が降ってきたのだ! その雷撃は刃を包み、莫大なエネルギーを生んだ。 「 ?!! 」 「りゃああああああああああー!! ずびゅっ!! 剣のエネルギーは、レティに向かって一直線! しかもそのエネルギーは、レティが避けるのよりも明らかに速かったのだ。 「きゃあっ!!」 レティは大きく飛んで床へ叩きつけられると、その場で動かなくなってしまった。 「まさか」 「レティちゃんが…!」 「負けたのか?」 「そんな!!」 (…勝ちやがったぜ、アイツ) 「マルーやったよ!勝ったんだよ!!」 「………??」 「おめでとう!」 「すごいよマルーちゃん☆」 「新人のくせにやるじゃねーか!!」 「やったね♪」 「…ありがとう! でもレティは…」 「あたしなら…」 「 !! 」 マルーは思わず剣を放り投げ、レティの元へ駆け寄った。 「私なら心配要らないわ、ぐっ!」 「大丈夫なんかじゃないよ! 身体から電気出てるよ!」 「ハイ皆さんどいて下さいー」 「先生!」 「…これは、電気技を受けたことによって出た痺れですね。無理に動かずに安静していれば治ります。 私はレティさんを保健室へ運びますから、皆さんはここで待機していて下さいね」 ということで、 レティはローゼ先生によって保健室へ運ばれることになった。 (何が起きてんだ?生徒が群がってて見え…お。誰かこっち来る) ボールは思わずドア陰に隠れた。 廊下へ、レティを抱えた先生とマルーがやって来る。 「レティごめん! 自分であんなのが出せるとは思ってなかったの! だから 「大丈夫よ!私もしょっちゅうクラスの人をこんな風にさせちゃうの。 武器専攻では日常茶飯事だから気にすることないわ」 「はいもう話してはいけませんからね? マルーさんも、教室で待機してて下さい」 そう言った先生は、教室を後にした。 「あんなことが日常茶飯事なのかよこのクラス…」 「!? ボール!?」 「あ。……よっす」 「なんでこんなとこにいるの!? 授業じゃないの?」 「これから実技室Dで授業やるんだよ」 「実技室Dはココだよ? 今私達のクラスが使ってるんだけど…」 「そうなのか?」 「マルーちゃんどうしたの?」 「あ、あのね、……」 マルーは教室から出てきた一人の生徒にボールのことを話した。 「……そうなんだ!ありがとう! えっとね! 魔導専攻の実技室は、ここ最上階じゃなくて地下なんだって!」 「そうか………ってマジで言ってんの!!?」 「うん! 間違いないよ!」 「…こりゃマズイ..;」 彼はだっと走り出した。 「!! 気を付けてね!」 ─━─━─━─━─ がらっ 「遅れてすいませんしたっ!!」 「!! ボールさん!」 「あんた今まで何やってたのよ!」 「いやぁ、実は武器専攻のほうに行っちまって 「おお来たか! 君もサボりに入ったのかと思ったよ」 「すいません…」 「とにかく、まずはコレを受け取るんだ。前に来なさい」 ボールはルベン先生にそう言われ、先生の前に出た。 先生からもらったのは、一本の小ぶりの棒。 ビー玉程の大きさをしたツヤのある珠が、棒先にくっついている。 「実技授業のほとんどでその杖を利用する。大切にしなさい」 「これが杖なのか…」 「んん? 疑った目をしているね? それじゃあ…ここに載っている基本の魔法陣で、実際に魔法を使ってみようじゃないか」 |
contents アースの風の戦士たち。 Flag:0(10) アースの風の戦士たち。 Flag:1(19) アースの風の戦士たち。 Flag:2(34) アースの風の戦士たち。 Flag:3(36) アースの風の戦士たち。 Flag:4(29) アースの風の戦士たち。 Flag:5(5) きゃらくたー絵。(0) そのた。(3) |
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