彷徨い雀士のブログ

将棋プロ棋士がコンピュータに敗北 4月21日 00:21

 今日行われた第2回電王戦の大将戦。

 プロ棋士側は三浦八段。A級棋士で元タイトルホルダー。バリバリのトップ棋士です。どれくらい三浦八段が強いかというと、三浦八段より強い棋士は世界で10人くらいしかいない、それくらいの棋士です。

 将棋ソフト側はGPS将棋。東大が開発した最強ソフトで、世界コンピュータ将棋選手権で優勝したソフトです。

 結果は将棋ソフトの勝利。

 バリバリのトップ棋士が勝てなかったというのは衝撃です。とうとう将棋は人間よりソフトが強いという時代が来てしまった感じです。。。

 この結果・反響を受けて、主催者側は日本将棋連盟に第3回の開催を申し入れたようです。日本将棋連盟側は反対の声も出るなか連盟側は慎重に対応を協議するということです。

 これまでの結果を見ると、

1戦目 人間勝利
2戦目 コンピュータ勝利
3戦目 コンピュータ勝利
4戦目 引き分け
5戦目 コンピュータ勝利

 となりましたが。

 しかしソフトの事前提供がされたかどうかを見ると、

1戦目 ソフトの事前提供あり
2戦目 ソフトの事前提供なし
3戦目 ソフトの事前提供なし
4戦目 ソフトの事前提供あり(ただし提供されたソフトは古いバージョン)
5戦目 ソフトの事前提供なし

 のようになり、ソフトが対局前に提供され、それをプロが研究して指せば勝てているということが分かります。

 人間の棋譜などは公表されていますから、ソフトの開発段階で十分研究しつくされているわけです。しかし、人間側はコンピュータの研究は全くなされないままで行われるので、公平性に疑問が生じるのは。もっともな気がします。

 人間の記憶力や計算能力ではコンピュータの足元に及ばないわけで、「力技」ではもう人間はコンピュータに勝てないのかもしれません。

 しかし、ソフトが事前に提供され、プロ棋士に研究されれば、まだまだ人間側が完敗するという感じにはならなさそうです。

 前回のブログの記事の中でも触れましたが、コンピュータが人間を引き離しとても勝てないような存在になるのはまだまだ先で、これからプロ棋士の反撃が始まるのだと思います。

 ソフトの事前提供がなければ羽生・渡辺三冠でも負けるのか、というのはある程度興味がありますが、羽生・渡辺がおそらく負けます。
 なぜそう思うのかというと、今回の三浦八段の敗北と、コンピュータを研究しているのかどうかが重要であって四段なのかタイトルホルダーなのかはあまり関係がないという旨の羽生三冠の言葉から、そのように個人的には推測しています。

 次回開催を受けるか否かは連盟理事会で協議することになるようですが、「前向きに協議したい」という会長の発言から開催サレルノではないかと思います。あとはギャラとルールの折り合いがつくのかということになってくるんだと思います。

 第三回は羽生登場の可能性が高いので楽しみです。 


 ちなみに、雀士としては麻雀の最強ソフトを開発して欲しいです(非常に他力本願な意見ですが)。

 はっきり言って、麻雀は将棋以上にコンピュータが適したゲームだと思います。膨大なデータや確率・期待値の計算などされたら、人間では絶対勝てないですから。もちろん麻雀というゲームの性質上、半荘数回勝負とかならどんな最強ソフトが来ても勝てる可能性は残るでしょう。でも本当の意味(長期的・十分な回数)で勝てることはできなくなると思います。

 圧倒的な計算力とデータを元にコンピュータにすべての人間が押しつぶされたとき、それでもなお、「流れが・・・」などとオカルトチックなこということを言う気力が果たして人間にあるのでしょうか?


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