ある日。
マスカレイドを倒したら、私のデモンが疼いた。
『………!!』
私のデモンが、倒したはずのマスカレイドを食べ始めた。
「…何が、起きたんでしょう……」
ソーンとなったマスカレイドを食し終えたあと、満足そうに私の中へと戻っていった。

「ということがあったのです」
私はそういって、紅茶をすすった。
「ふーんそうなんだ」
そういって、クーンさんはクッキーをかじる。
「なんか最近、ソーンイーター?が、ラッドシティに来たらしいよ。その影響かもねー」
やっぱり彼もそう考えたらしい。
いつも一緒にいたデモンが変わってしまったのはちょっと切ないけど。
「守る力が強くなったってことですよね……」
「そういうことでしょ。いいんじゃない?どうせソーンの強いとこにしか行かないわけだし」
アクエリオに戻れないのはちょっと悲しいけども。
元々戻る場所なんてなくした私からすれば、やっぱり強くなっただけかもしれない。