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鉢雷 (牢獄パロ?)

「ねぇ、看守さん」


見廻りをしていた不破は、暗い獄内を見回し声の主を探す。


「こっちこっち」

「…またお前か、鉢屋」


名前覚えててくれたんだ、と笑う囚人――鉢屋は、ゆっくりと立ち上がる。


「看守さん。俺のお願い、聞いてくれる?」

「何度も言っているだろう!お前を出す訳には…」

「ははっ…違う違う。今日は違うお願い」


いつも飽きもせずここから出せと言ってくる奴が、今日は違うお願いだと言う。おかしい。鉄格子に近付いてくる鉢屋を睨むが、奴にそんなことをしても無意味に等しい。

がしゃん、と鉄格子と手錠の当たる音が静かな獄内に響き渡る。鉄格子に手をかける鉢屋の手が、指が、やけに色っぽく見えた。


「ねぇ、看守さん。俺と楽しい事しない?」


手錠はそのままでいいからさ、と流し目で見てくる鉢屋に、不覚にも高鳴る胸。先刻色っぽいと感じてしまった己を恨んだ。


「ふ、ふざけるな!もう寝ろ!!」


大きく足音を響かせて牢から出ていく不破の後ろ姿を見送り、鉢屋は一人溜め息をついた。


「まだだったか。しかし…」




いけないとは分かっていても
本能には逆らえまい




「もうそろそろ、かな」

電車

 
 
 
※擬人化 女性向 閲覧注意!















【 快速×各駅停車 】


負けず嫌いな各駅は、快速に負けたくなくて数分前には出発するのに、いつも途中で追い抜かれてしまう。

では快速がどんなに性格が悪いかというと、そうではない。
快速が止まることの出来ない場所にも各駅は止まっている。そんな優しさを知っているから、安心して先に終着駅で待っていることができるのだ。

各駅もそれを分かっているから、自分を抜かして先に行ってしまった快速の通った道を素直に辿る。終着駅で待ってくれている快速を思いながら。




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オチはない(・∀・)

快速がドSで、「俺が止まらない所も止まってこいよ。でなければ“お仕置き”だ」みたいなのも萌える。

織姫

ねぇ。地上に住むみんなは私たちの為に"晴れるように"と願ってくれるのよね。

でもね。私と彦星が会うのは雲の上。
晴れでも雨でも曇りでも、どんな天気でも会えるの。
曇りの方がいいかしら?
だってほら…私たちが仲良すぎて嫉妬しちゃうでしょう?

でもね。みんながお祈りしてくれて、私たちはとっても幸せ。

ほら。今年もきっと、七夕の夜は晴れるわ。

お祈りしてくれたあなたの願い、どうか叶いますように。

生命

草や木にも命はあるというけれど
ならば感覚や感情はあるのだろうか

僕が草を踏んだとき
君が花を摘んだとき
彼らは痛いと感じるのだろうか

久しぶりに雨が降ったとき
日の光が暖かかったとき
彼らは気持ちがいいと感じるのだろうか

アスファルトに咲いた
あのひとりぼっちの小さな花は
寂しいと感じるのだろうか

雨は嫌い

暗い 冷たい
寒い 痛い

嫌なことを思い出すから


でもね、ある日君は
雨が好きだと言ったんだ

雨の後には虹が出るの
お花も喜ぶ

だから、ね
雨も素敵だよって
君は笑った


傘をさして
長靴履いて
水たまりに足を入れたら
なんだかとても楽しかった


それはね
君が雨を好きだと言ったから
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