こんな風になるなんて、これっぽっちも思ってなかった。
私が“この世界”―――――テルカ・リュミレースに来た理由がずっとずっとわからなかった。
否、知ろうとすらしていなかった。
ただ単純に、トリップしたという事実を受け入れ、環境の違いに戸惑いながらも前向きに、それなりに順応しながらこの世界をエンジョイして、この世界で“生きる”ことを第一に考えて過ごしてきた。
―――――たとえ、魔物であっても、命を奪い、自らの手を染めて尚、私は。
――――せめて旅が終わるまでは、と思っていたのに。
「嘘、でしょう…?」
迫るタイムリミットに、気付いてしまった私に、落ちる涙を止める術はなかった。
7.涙の真実
(向こう側が透ける指先に絶望を覚えた)
(お願いだ、まだ、私は、)
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《title by【モノクロメルヘン】大学生×高校生的告白から成功五題》
…藤田麻衣子さんきいてたらこんなんなってました。
あれ…おかしいな…ギャグのはずなのにどこいった…?/(^q^)\
漆黒を基本に、紅と金色で細かい細工の施された上下に、動きやすいように高い位置で結ばれた濡れ羽色の長い髪を靡かせて立つ、騎士然としたその姿。
――――――ああ、うん、はっきり言おう。
最 高 で す 。
「(『心の中の聖騎士様』衣装キタアアアアアアアアア!!!)ゆ、ゆゆゆゆ、ユーリ…!」
「あ?なんだよ?」
声をかければ、いつものようにくるり、とユーリが振り向く。
――――――と、同時に、悶える。
「――――――っっ!!(振り向きポニテ揺れもえええええ!!!)」
「お、おい…?」
「(あ、あああああああ!可愛いいいい!!可愛いよおおおお!!そして腰のラインほっそい!そんでもってエロい!!たまらん!)」
「おい!どうしたんだって!」
「はっ!ご、ごめん!ちょっと思考が飛んでた!なんでもないの!気にしないで!」
「別にいいけどよ…」
なんなんだ…?と呟くユーリは華麗にスルーしました。
とりあえずしばらくは、理性との戦いになりそうです。
6.今から俺は忍になる
(抱きついちゃダメ、抱きついちゃダメだ私…!腰に飛び付いて撫で回したいとか考えちゃダメ…!!)
(耐えろ、耐えるんだ、忍のごとく!!)
(…お嬢ちゃんは何やってんのアレ…?)
((((さあ…?))))
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今までのシリアスな流れなんか関係ねえ!と言わんばかりにネタに走りました。←←←←
心の中の聖騎士様がたまらんと思うのは白星以外の誰でもありません(^q^)←←←
でもできればプラスでうさみみつけ(ry←←←←←
――――別に、なんとも思ってない、はずだった。
大体あいつは――――俺が言うのもなんだが――――やること荒くてがさつだし、女らしさなんかないと言っても過言じゃない。
はっきり言って、男の俺とそう変わらないノリで。
立ち居振舞いなんか、エステルと比べた日にゃ、月とスッポンだ。
(別に満月の子にかけたわけじゃないが。)
異性―――ましてや、女としてなんか、見たことはなかった。
それに、あいつが男も女も関係なく節操なしに好きだとか、愛してるだとか、言っているのはいつものことだ。
何度も見たし、聞いたし、言われてきた。
――――――なのに、なんでだ、
「―――――なんでそんな、」
泣きそうな表情して、言うんだ――――――
5.戸惑いの理由
(頼むから、)
(いつもみたいに、笑えよ…!)
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引き続きユーリ視点。
…しかしこれは誰だ、そしてなんだこれは/(^o^)\
―――――あいつに出会ったのは、ちょっと前のことだ。
その日俺は、何故かなかなか眠れなくて、多分夜中に何か急に外に出たくなって、借りてる部屋から外に出た。
多分夜中ってのは、時間なんか見てなかったからだ。
もしかしたら、早朝、って時間だったかもしれないが。
まあ、外はみんな寝静まっていたし、真っ暗だったから、夜中でいいと思う。
それから、フラフラと、なんとなく、水道魔導器<アクエブラスティア>の前まで来た時。
視界の端に、何かが淡く輝くのが見えた。
その淡く輝く何か――――魔導器<ブラスティア>で魔術を使ったりする陣、所謂、魔方陣、とか言うのだろうか―――の中心に転がっていたのがあいつだった。
あとはまあ、流石にほっとくわけにもいかねえし、なし崩しに連れて帰って―――――今に至る。
――――正直、そんだけだ。
どっかの物語とかにありがちな、一目惚れしたとかそんな展開は一切無い。
あいつはこれといって外見が突出して可愛いとかいい女だとかそんな要素を持ってない。
だからといって不細工かと言われると別にそこまでではないんだが、強いて評価するなら、普通だ。
そもそも俺、一目惚れとか信じてねえし。
だから、出会ったあの日、
閉じられた眼から溢れた涙が忘れられないのは、
4.ツンデレ発言
(別に、好きとかそういうのじゃねえ、)
(…と、思う)
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ユーリ視点で頑張ってみた。
しかしツンデレになんなかったよおおお!!orz
「ほーんと、嬢ちゃんは青年が大好きねぇ」
さっきの戦闘の時、見てたわよー?とレイヴンがニヤニヤしながら見てくるので、一瞬目を丸くしたもののすぐに笑って見せる。
「やだな、ちゃんとレイヴンのこともすきだよー?」
「やだ!おっさん嬉しい!」
レイヴン!嬢ちゃん!なんてベタベタくっついてたら背後でうわー…、とドン引きした声が聞こえたので、素早く捕獲して、頭を撫で回してやる。
「うわわわわ!?」
「ちゃんとカロルもすきだから安心してね!もちろん、リタもエステルも!」
「…ふん!別に、あんたに好かれたって嬉しくなんかないわ!」
「もう、リタったら…素直じゃないです…」
「いいよ、エステル。リタっちのはツンデレってわかってるからいいんだ!」
「ツ…!?」
誰がツンデレよ!勘違いすんじゃないわよ!!とリタが見事なツンデレを披露してくれる中、笑ってかわす。
それから、ちょっと離れた位置で黙っていたユーリの手をとる。
「ユーリ、好きだよ」
――――――私は、貴方が、心から、
3.何度好きと言えば
(伝えたい)
(けど、伝わらなくていい)
(傍に居られさえすれば、いいんだ)
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あれ?予想だにしない最期のシリアスっぷり。
…おかしいな…こんなはずでは…←←←
戦闘云々は多分ユーリをヒロインがかばったんじゃねーかなと思われる。←
gdgd!\(^o^)/←←