雪と蝶

prof bkm




久々にハトアリをプレイしたら再度、ボリス×アリスにハマりました。
という事で携帯の奥深くに眠っていたボリアリ小説を出してみる‥。
一年近く前に書いた奴なんでちょい修正してみたんですが大して変わらなかった‥

文才欲っすいぃぃ









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視界は目にも鮮やかなショッキングピンク一色。





【PINK,Pink,pink】







一度目の恋はゆっくりとまるで息をするように自然に、あっさりと終わりを迎えてしまった。
“もう恋などしない”と失恋した痛手により悲劇ぶった馬鹿な思考に侵された低落なヒロインでは無いが、暫くは恋愛事は御免だと遠ざかっていた私。
別に未だに前の男を引きずっている訳では無い(自信を持っては言い切れ無いけど)

ただ、疲れただけだ。
誰かを思って感情を起伏させる事に疲れた、だけ。



‥それなのに‥‥




「アンタは本当に可愛いね‥‥大好きだよ‥アリス」
「‥‥‥…」




何を間違えたのか、白兎によって無理矢理連れて来られた世界で、出会ってしまったピンク色の猫。
ピンクの髪にピンクの猫耳にピンクの尻尾。
どでかい襟巻きもピンクな、全く目に優しく無い色で全身を包む男。
普通、男が全身をピンクで包むなんてどん引きモノの光景だが、それをそうと感じさせないのはやっぱりこの男だからこそなのだろう‥。



「‥‥アリス?」


‥あぁ、嫌だわ‥‥
恋なんて、まだしたくないと思っていたのに‥
ちゃんと線引きしていたハズなのに
私はいつの間にか、このピンク色の猫に心を奪われていた。



「‥ボリス‥」
「‥‥アリス、ねぇ‥何考えてんの?
‥俺といるのに他の事考えてるなんて‥浮気だよ
それが俺以外の男の事だったら尚更許さない‥」


スルッと頬を撫でた手。
先程まで甘くとろけそうな程柔らかかった金の瞳は非難めいて少しだけきつくなる。
気まぐれで気ままな性格の癖に独占欲が強い猫。

あぁ、、何て愛しい。

だって、そんなお決まりの嫉妬丸出しの台詞を甘く吐かれても、前までの私なら“は?何言ってるのコイツ‥頭大丈夫?”で終わらせれたのに、今は‥‥


今は‥‥


「馬鹿、ね‥この状況で、あなた以外を考える余裕を持っていられる程、私は気が多いタイプじゃないのよ?」


げろり、
以前の私では考えられないような台詞。
暗に“あなたの事でいっぱい”と心の中で思ってしまう程、私はこの猫に狂ってしまっている。
猫は私が飲み込んだ言葉の意を感じれぬ程鈍くは無い。
金色の目は獲物を狙う獣らしく妖しく煌めき、尻尾はゆらりと揺らめいた。



「ふ…‥はは、良かった‥。やっぱりアンタは可愛いよ」
「‥やめてよ」


軽く触れ合う唇に、形のイイ唇から覗くピンク色の舌。
のしかかる重みさへも心地良く感じて


堪らなくなる。



「大好きだよ、愛してる‥‥俺のアリス‥」
「えぇ‥、私も、愛してるわ‥ボリス」




世界が、ピンクで、染まる。

(この恋は甘すぎて胸やけしそうだわ)





…END…





読み返しても色々しょぱい感じがするよ‥




08.12.2 21:59 Tue / comment 1


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