気分屋 -書庫-
category:文学
詰め合わせ論
1月26日 02:28
僕がこのことに気がついたのは確か3年ほど前。
相変わらず夜更かししながら、鍵の冬を見ていた。
そしたら気がついた。
僕は少年野球をしていた。
その時はなんの疑問も持たず、父親にただ「こうやれ」「ああやれ」と言われたことに従いながらこなしていた。
そして自主練習のときは父親と二人で素振りの練習をした。
中学校に入って、諸事情から僕は野球部には入らなかった。
しかし父親は野球部に入って欲しかったそうだ。
これは直接言われたわけではなかった。
そして少し成長した僕は疑問に思った。
何故あの時あんなにも僕に付き合ってくれたのか。
何故野球部に入って欲しかったのか。
野球が好きだから?
それだけじゃ理由になりきってない。
だって中学の部活なんて親が関わることじゃない。
だから「好き」なだけじゃ埋まらない。
何故こんなに年をとっても、あんなに楽しそうにソフトボールクラブの試合をするんだ?
そうして気がついた。
「お前は野球をしたかったんだ。」
「野球をするのが夢だったんだ。」
「お前は俺に夢を託していたんだ。」
もちろん思い込みかもしれない。
しかし、僕が納得するだけでいいのである。
僕が教師を目指しているといったら、嬉しそうな顔をしていた。
教師に成りたかったらしい。
でもなっていない。なれなかった。
だから夢を託してくれたのかもしれない。
僕が親なら、子どもに後悔のない人生を送って欲しい。
これは誰もが思うはずだ。
しかし、自分の意見によって左右された後悔のない人生も送って欲しくはない。
なら本人がやりたいコトは、何があってもさせてあげたい。
きっとあいつもそう思ってるんだ。だって似てるんだから。
だから僕は胸を張る。臆している息子を誇らさせる程親不孝じゃない。
誰に何を言われてもいい。
挑戦しない人生は送りたくない。
成功失敗がどうとか、そんなことで量るヤツはおかしい。
失敗しない人生なんてない。迷惑をかけない人生もない。
失敗もする。迷惑もかける。
その段階で怒ったり、蔑んだりするのは間違いだ。
肝心なのは、失敗をした。迷惑をかけた。その後どうするかだ。
失敗を乗り越えようとしているなら素晴らしい。
迷惑をかけた分取り返そうとしているなら素晴らしい。
そういうことだろ。
ちょっと失敗した程度で不安になるなんて甘いんじゃない?
周りに惑わされてるようじゃ甘いんじゃない?
バカにされるのを覚悟で公言したんだ。
もがいてるヤツだって知ってる。
それでもそいつは真っ直ぐに目指してる。
ずっと努力してるし、ずっと考えてる。
確かに不安になる。でも不安がってちゃいけないと思う。負けるわけにはいかないと思う。
だからわからないなりにも努力してる。考えてる。
そしたらずっと先のことなんて考えなくなった。
目の前だけでも薄暗いのに、ずっと先なんて見えるわけがない。
暗い中で新しい道を見つけてるヤツもいる。
見つからないかもしれない。でも今歩いている道だけあればいい。
どうなろうが挑戦する。
失敗してもいい。挑戦し続けてたら、誇ってくれると思う。
じゃあ誇ってもらう為には、挑戦し続ける他ないってこと。
comment
0
←back next→
[このブログを購読する]
気分屋 -書庫-