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メモ書き5

どうせ滑稽な人生だったんだ
なら最後まで滑稽を貫くのも乙じゃあないか
人を恨んで妖なって、堕ちてその身にに薬草生やして人を癒し、最期は忌むべき人間であり、宿敵である陰陽師に愛される
最高に滑稽だと思わないか

メモ書き4

そんなにも意味が欲しいか
ならば私と共にこい
私がお前のいきる意味となろう


何を申しますか…
陰陽師である貴方様が、私などと!


だがお前は、私に滅して欲しいと望むのだろう
ならば私の機嫌をとるのが得策ではないか


……それは


私と共にゆき、生きよ
その力を人のため、私のために使い、朽ち果てるその瞬間まで初々しく芽吹く花でいろ


……!


これは、命令だ
私に滅してほしくば、何としてでも従って見せろ


……っ、…あなたは…、……


よいな…初芽…


……はい。貴方様の、お傍に…

メモ書き3

それから私と母、陰陽師である彼と共に行き、生きて、母は、朽ちた
最期まで、その身に芽吹く力を、人のため、愛した男のために、使い切って


こたえなど、分かり切ってはいるのだがなとこたえたわたしを、お前は優しい笑顔で受け入れた
朽ち果てるその一瞬まで、美しい笑みを浮かべて

メモ書き2

名は、ありません

生まれついた時名をもらわなかったか

人としての名はありましたが、堕ちた私が名乗るものは、もうありませぬ
あの子は私を、母と呼びます
妖怪であるわたしを、母と呼ぶのです
人間は…なんと愚かなことでしょう…
愚かで…、慈愛に満ちている…


メモ書き

私もまた、迷いたゆたう流れ者
だが気がつけば、お前を知りたいと心が欲する


その答えがわかったら、わたしを滅して下さいますか


さて、旅して見ねばそれはなんとも
しかしまあ、答えは分かり切ってはいるのだがな
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