私はそう、恋愛に現を抜かして忘れていただけだったのです。自分が“男嫌い”であることを。

彼は、私が潔癖症だからキスやその先を拒むのだと思っていました。
彼は、私が淡白な性格であるが故に甘えないのだと思っていました。
彼は、私が自己中心的な性格であるが故に我儘だと思っていました。
彼は、私が自ら「好き」だと言わないことに不満を感じていました。

彼の考えはあながち間違いではないけれど不正解。何故なら、答えは全て“男嫌い”が理由だから。

きっと、貴方は想像さえ出来ないでしょう。

羽交締めにされてキスされたときの悍ましさや全く敵わない腕力の差、抵抗虚しく剥かれていく過程に意識と真逆の反応を示す身体への嫌悪。
挙句、抗うことも思考することも面倒になり、諦観して天井を見上げ、時間の経過を待っているときの虚無感。

きっと、貴方は想像さえ出来ないでしょう。

独占欲のままに束縛されたり軟禁されたり、命令に背いた途端に蹴られたり殴られたり、心にもない「好き」という台詞を強要されたりして、自分がまるでペットかモノのように成り下がっていくときの絶望感。
生理的反応はあっても気持ちが伴っていないからこそ絶頂に達せず、故に「首を絞めたら締まりが良くなるんだって」と首を絞められたときの恐怖。

きっと、貴方は想像さえ出来ないでしょう。
だって、貴方はそんな汚濁とは無縁だから。

私だって素直に甘えたり頼ったりしたかったし、無茶苦茶な要求で貴方を困らせたくはありませんでした。
けれど、それは私に染み付いた自己防衛に他ならなかったのです。

自分が上に立つように、ペットに成り下がらないように、深入りしないように、自分の身を自分で守れるように。

ところがどっこい。すっとこどっこい。
今やそんな天邪鬼振りを封印しておけば良かったと後悔に後悔を積み重ねる日々。

大切なものは、失ってからその大切さに気付く

まさしくその通り。
気付いていたのに、知っていたのに、理解していたのに、これに適した言動を取らなかったのは私の慢心。私の愚慮。私の誤ち。私の落ち度。
彼が私に愛想を尽かしてしまったのも、心変わりしてしまったのも、浮気してしまったのも、私を振って私の元を去って行ったのも、全て私の所為。

…なんて。
わかりやすくメンヘラ化している私です。
新年早々、暗くてごめんなさい/(^O^)\

でも、だけど、だがしかし。
あーあ。もっと「好き」だと言っておけば良かった。

自分から自分の意思で吐いたことのない台詞に気恥ずかしさを覚えず、彼の知らないトラウマに強張らず、もっと素直に、もっと正直に、自分の感情に従って貴方に伝えていれば良かった。
そうすれば、結末は全く異なるものになっていた。そうすれば、こんなにも拗らせず、こんなにも苦しまず、こんなにも思い悩むこともなかった。

ーーやっぱり、好きだ。

They say that time heals all wounds but all its done so far is give me more time to think about how much I miss you.

ではでは。
未だ夜泣き癖が治らぬAkashiでした(^O^)/