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無能役
此処は馬鹿な管理人が、気ままに愚痴や絵を載せていくブログです。 興味ないって人は戻って下さい。 興味ある人はどんどん来て下さい! 愚痴とかクレームホント勘弁! 落ち込みますから
2024-3-29 02:06
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2009-8-4 23:29
アリスと夢の住人とX
「…どうしよこれ…」
相変わらず白兎の家にハマってしまっている姫。
頭は屋根を突き破り、外に出てしまっている始末。
手は窓から外に出て、足は片足を玄関から出し、もう片方は家の中で胡座をかいている。
「…貴方の名前は?」
「お前等みたいな奴に名乗る名前はない!」
「…余所者のくせに名前の効力を知っていたか…」
「あぁ!?なんだって??聞こえねえよ!!」
(あーもー!!!ガリバーの気持ちが今なら分かるぜ!!動きにくいし、何言ってるかわからねぇし…畜生!!!)
するとそこに、さっきのドードー鳥が現れた。
「これはまた凄い怪物だなぁ…」
「おっさん!!!俺がわかんねぇのかよ!おっさーん!!!」
「はて?おっさんとは誰のことやら?」
「お前以外誰がいる!!!」
「ところでビル。こいつの始末はどうするんだ?こんな怪物を倒したらみんなの英雄になれるぞ!!」
「エース様には見張っていろと言われたのみです。始末をしても良いとのことですが。」
「だったら二人で英雄になろう!!この家を燃やすというのはどうだろう?」
「仮にもエース様の家ですよ!!?何を考えておられるか…!」
「良いではないか。もう半壊しているのだから。」
「確かに家は好きにしていいと言われましたが…」
「じゃあ好きにさせてもらえばいい!!!」
ボシュッ!
(うわぁ…イヤな会話ってのはわかるもんなんだな…俺焼かれる…!!!焼かれちまう!!)
ドードー鳥とビルは、燃やしやすい物を探して集め始めた。
ビルも覚悟を決めたらしい。
(何とかして逃げねぇと!!!何とかして元の大きさに戻るか、もっと大きくなって逃げるしかねぇな!!!なんか食べ物!食べ物!!食べ物!!!)
ふと目に映ったのは人参畑。
(コレだ!!!今は生でも食わないと!!)
ぱくっ
しゅううぅぅ…
「…やった!元に戻った!!」
(後は早くとんずらするだけだぜ!!!)
「ちょっと君!!」
ビクッ「なっなに…」
「そこのイスを持ってきてくれ!!」
「嗚呼、イスね。ほらよ。」
「ありがとうお嬢さん。コレで燃やしやすくなるな!」
「よかったな
おっさん
。ちゃんと跡形もなく燃やせよ!」
(にししっ…バカじゃないのかこいつら…まぁバレても俺の足は男子よりも早いからな…ひひっ)
すたすたすた…
「よし!ちゃんと火もついたし、後は逃げないように見張る…だけ…?
おっさん
?ああ!!」
「どうしたんですか?」
「ビル!!!なんでちゃんと見てなかったんだ!!?怪物に逃げられたぞ!!!」
「貴方が雑用ばかり押しつけるからでしょう!!?嗚呼…これではエース様にお叱りを受ける…!!!」
─────
また森が続いて、花々に雑草と間違えられ、散々な目にあった姫。
「あー…なんなんだよあいつら…俺を花って勘違いした上に雑草ってゴルァ!!失礼にも程があるぞ!!!」
「貴方…何をそんなに騒いでるの?」
目の前に
A
という形になった煙が迫ってきた。
その先には芋虫の体をした女の人がいた。
いや、体と言うか服装に近い。
「けふっ…お前だれ?」
「名乗らなくてもいいでしょ?名前なんてあっても邪魔なだけよ。その名前に縛られなきゃいけないわ」
「…だけどせっかく親から貰ったものだぞ?」
「大切さがわかるというのは素晴らしいことだわ。貴方はまだ狂ってないのね…なら本当の名前は隠しなさい。そうね…今空いてる名前は"
アリス
"よ」
「俺が…
アリス
?」
「そうよ。まだ貴方は誰にも名前を言っていないみたいでよかったわ。今頃大変なことになっていたでしょうね。」
「…その事を問う前に、聞きたいことがある。お前は此処ではなんて呼ぶんだ?」
「キャタピラよ。見ての通り。」
「じゃあ、白兎も…偽名だったりするのか?」
「偽名ではないわ。此処では立派な名前よ。あたしやチェシャ猫が名前を決められるの。女王からの命令でね。」
その時キャタピラは不適に笑った。
・・・next?
2009-8-4 00:46
アリスと夢の住人とW
「ひぃいっ!!!まだ諦めてなかったんですか!!?」
「まぁな。色々聞きたいこともあるしな。」
「…聞きたいこと?」
「それはお前を捕まえてからでもいい。だから…おとなしく捕まりやがれ!!!」
ガバッ!!
「…じゃあ一つお願いが。私の手袋を探してきて下さい。何処に置いてきたか忘れてしまったのですが…何処までも私を追いかけてきた貴方なら探せなくはないでしょう。見つけてくれたらペットにでもなりますよ。」
「…信用ならねぇな…そんなに大事なのか?その手袋。」
「ええ。とっても」
「……わかった。」
「よろしくお願いします。」
────
白兎は外で待っていて、姫は中にいる状態。
逃げられるかもしれないということで、窓は開けっ放しにし、時折会話をすることになった。
(…探し始めたが…無いんだよな…やっぱり。)
白兎の家はやたらと広かった。
ベッドが一つだけと言うことは、一人(一匹)暮らしなんだろう。
一人で住んでいるには本当に勿体ないくらい広い。
まるで過去に誰かと住んでいたかのように…。
(白兎は本当に此処に住んでいるのだろうか…?だって…全く生活感がない。)
そう。白兎の家の中には、必要最低限の物しかなかった。
それに、
(……食べ物がない…。いつも何食べてんだ?人参畑はあるけれど、包丁もまな板も何もない。…何を食べて生きている?)
「お嬢さん。」
ビクッ「なっ…何だよ……」
「あまり部屋をジロジロと見ないで下さいね!恥ずかしいですから…///」
「……しょうがないだろ!!目に映るんだから!!!」
「そうですけど…;;」
(今の悪寒は何だったんだろうか……下手に詮索するのはよそう…)
そう考えていたら、ベッドの下が光っていることに気づいた。
(…なんだろ…)
手袋が一つずつ落ちていて、その手袋のハート部分が光を放っていたようだ。
(…なれたな…こーゆーファンタジーな感じにも…)
「あったぞ!!ほら受け取れ!!!!」
ぽーい
「ありがとうございます!!じゃあお疲れさまと言うことで、そこのテーブルのクッキーでもどうぞ〜!」
白兎の言うとおり、テーブルにはクッキーの管があって、中の一つを適当に口に含んだ姫。
「おっ気が利くじゃねぇか。これで飲み物もあれば最高なのに…」
パリッ
(飲み物…?クッキー…まさか!!!)
"私を食べて"
ぐんぐんぐんぐんぐんぐん…
「またこれかよ!!!!」
姫は前の時みたいに巨大化し、白兎の家に見事収まってつっかえてしまった。
「ではお先に失礼します。」
「!!こら白兎!!ハメやがったな!!!??」
「家にハマってしまったのは貴方ですよ!」
「ばっか!!意味がちげーよ!!!意味が!!!まっ待ちやがれ!!卑怯者!!!」
「気が済むまでほざくがいい。小娘風情に何と言われようが…微塵にも感じないわ!!!」
「!!!??」
(今のは…いったい誰だ…??それに今…白兎の目が…
真っ赤な血の色
になっていたような…)
「ビル。このお嬢さんを見張っていて下さいね。」
「わかりました。エース様。」
ビルと呼ばれたのはトカゲで、いつの間にか白兎の横に立っていた。
「ご機嫌よう…お嬢さん。」
ニコッ
「……」
白兎の微笑みに、姫は何故か恐怖を感じた。
とても綺麗な笑みだったはずなのに、どす黒い何かが白兎を包んでいて、あの顔は仮面を張り付けたかのように冷たかった。
(前見た汚れを知らぬ顔か、今見た残酷な冷たい顔か、どっちが本物の白兎なんだろう…)
白兎はそのまま西の森に歩いていった。
その時の白兎の目の色は、空の色に戻っていた。
・・・next?
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