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*up

*常葉

Raison d'etre act.4

「小早川が代々仕えている和泉家の次女、和泉神無様だ。一回会ってやれ。お前が心配で飲み物も喉を通らないそうだ。」
「…神無…様…か…」
 
あの子…やっぱり身分がすごく上の人だった…
私…役に立てなかったな…
 
「…まずは食事からだ。神無様もお前と一緒なら食事をとるだろう。」
「…わかりました…」
 
………
 
「梁!!もう動いて大丈夫なんですの!??」
「大丈夫です。…痛みはもう感じませんし、一応補助を付けているくらいですから」
「…敬語なんてやめて!」
「いいえ…私の主に当たるはずだった方と…気安く話をするなど無理ですよ。」
「…わかったわ…無事そうでよかったわ。今度、貴方のために何か贈り物がしたいわ!何がいいかしら…」
「お気持ちだけで十分。私が望むことは…あの日のことをいち早く忘れてほしい…それだけです。」
「貴方が望めば…わたくしが表に出してあげるわ!!」
「…」
 
確かに私は外に憧れてる。
草木や動物をこの目で見たことがない。
川や海だって見てみたい。
だけど、
外で私は何をすればいい?
やることなんて無い…
何もしないことが私の唯一許された事。
 
「私は外に出たいと思いません」
嘘だ。本当は外にでて何もかもを感じてみたい!
「私にはしたいことがない」
母上様や彰様とお話したい!!
いっぱいいっぱい…何でも話したいし、聞いてみたい!!!
「…だから…いいんです。」
「梁…まだ…貴方に話してないことがあったわ。とっても重要よ。…わたくしを守ってくれて…有り難う」
「っ!!……」
 
私…今感謝されたの?
こんな…私が…?
嘘だろっ…そんな
 
「貴方がいなかったら…わたくしは今頃人形にされてたわ…本当に有り難う梁っ!!」
「そんなに…"有り難う"って…言わないで下さいっ…!…聞き慣れてなくて……どうにかなってしまいそうです…っ///」
「おかしな人ね。けど、そういうところが梁の魅力ですのよ。」
 
優しい…神無様も父上様も…
私に優しくして下さっている…嬉しい…とても…っ…
どうしよう…本当に…このまま暮らしたいよっ…!!
 
………
 
「遅くなったな。思ったより神無様が抵抗していてな。お前の事を本当に気に入ってるらしい。」
「…そうですか…」
「……」
「父上様…」
「なんだ?」
「私の……私の存在理由とは…一体何なのでしょうか…」
「…それはお前のみが、これから見いだせる答えなんだ。」
「私は一生たっても…わからないと思います。」
「……俺も…未だわからなんだ。」
「え…?」
「もしかしたら…お前や彰の憎まれ役なのかもしれんな。それならそれで立派に果たすがな。ゆっくりでいい。お前なりに考えろ。」
 
…彰様は…どうなんだろう…
…私の…理想…目標
!私は…あの時、神無様を守る為に生まれたのかもしれない。
なんて…都合が良すぎるかもしれないけれど…
そうだったら嬉しいな…
 
 
また私はあの中へもどった。
 
 
─────
がんばって意気込むと、最初突っ走ってオチが無くなる(泣)
文才をおくれ!!!!
ヽ(´;Д;`)ノ

※…

※…

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