くれは
2011.4.1 Fri 10:37
:ハーフ&はーふ
ハーフ&はーふRI
次に、カメラが映したのはシンとコウの料理だった。
「僕達は、スープカレーを作りました」
そう言ってエドワード達の前に並べられたのは、鳥もも肉や野菜がゴロンと入ったスープカレーとライスだった。
「食べ方はご飯をサラサラのスープに浸しても、逆にスープにご飯を入れても……どれも正しいんで、お好きなようにどうぞ」
「うわ〜、こっちも美味そう!」
「いただきます」
先程同様、嬉々とした声を上げるエドワードとアルフォンスを、D-Light達は微笑ましそうに見つめた。先程もキチンと完食していたが、食べ盛りと言うのは本当らしい。
「骨付きチキンもいいけど、これだと食べやすいですね」
「お題が『ガッツリ』でしたから」
アルフォンスの言葉に、シンが答える。本人はあくまでも真面目なのだが、クールな彼の口から『ガッツリ』という言葉が出ると妙に面白い。
だからその答えを聞いて、エドワードは思わず笑ってしまった――もっとも、女装している今だと可愛いだけなのだが。
「さて、続きまして……?」
進行していたセイが、首を傾げたのには理由がある。
並べられたのは焼いたクレープ生地『のみ』と、ホイップクリームやイチゴ、チョコレートソースなど具になるだろう物の入った皿の数々だったからだ。
「恋人と、一緒に完成させると楽しいかなって」
「へ〜、素敵ですね!」
コウの説明に、笑顔になったのはアルフォンスだ。
「僕は、クリームとイチゴ!」
「お、そっちも美味そうだな」
「食べてみる?」
バナナとヨーグルトのクレープを食べるエドワードに、アルフォンスは躊躇する事なく自分のクレープを差し出した。
エドワードがそのクレープを食べると、リュウが本気で羨ましそうに叫んだ。
「可愛い〜、いいな〜!」
そんな彼とD-Light、そして放送後の視聴者の為に。
……口元に付いたホイップクリームを指で掬い。
照れたように微笑みながらも、エドワードはペロリと可愛く舌を出して指を舐めた。
そんなサービス全開な兄と、すっかり心臓鷲掴みにされている一同にアルフォンスはこっそり苦笑した。
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