2011/9/7 Wed 01:31

※さっそく書いてみた
単語とかほんと適当なので突っ込まないでくれると嬉しい…







どうも調子が悪い。
朝から冷却装置の動きが悪いのか、唇(という名の排気口)から漏れる空気が随分熱を帯びている。
それに比例して中の潤滑油も渇き始めたので、ボーカロイドの命である喉にも支障が出るのではないかと、整いすぎているフェイスパーツを珍しく歪ませルカは思った。
メンテナンスを頼まなければいけない。
そうは思うのだが、運悪く今日はマスターが家にいない日だ。マスターを通さなければボーカロイドは外に出られない。
以前、一体で外に飛び出し機体が熱暴走したボーカロイドがニュースになって以来、随分と厳しくなってしまった。

どうするべきか。

とりあえず咥内の潤滑油を補充しようと部屋に向かう、

「あ、ルカ」

その途中。

相も変わらず聞き取りづらいその音が、しかしルカの音声認識からスパークを高鳴らせた。
ボーカロイドの中でも至高と言えるフェイスパーツの美しさは、その完璧さゆえに冷えた印象を受けるものだが、それもこの古い型のボーカロイドの前では簡単に柔和になる。

「どうかしました?メイコさん」
「マスター知らない? ちょっと聞きたいことがあって」
「朝からお出かけです。昨夜仰っていたじゃないですか。それに、メイコさんは遅くまでスリープモードに入りすぎてます」
「処理の遅い旧型なんだから仕方ないでしょ」
「いくらなんでも長すぎですよ」

いつもの応答。いつもの言い訳。
このあとのお説教に早々に飽きたメイコがはいはいありがとうと言って終えてしまうのだが、

「ルカ…なんか顔色悪いんじゃない?」

処理が遅い旧型と自虐めいたことを言う割に、メイコのカメラアイは絞られることもなくあっさりとルカの不調を見抜いてしまう。

「そうでしょうか…?」
「少し赤い」
「大したことないです」

心配しているつもりが逆に心配されてしまうのがイヤでつい嘘をついてしまったが、このカメラアイから逃れたことなの過去一度としてないのだった。
ふーん、とこちらを食うような表情は、多分ルカには一生出来ない。

「とりあえず部屋入りなさいよ。用が、あったんでしょ?」

用が、のところに力を入れて発音したメイコを見ると、渇いていた口内が更に渇いていく気がした。










うわーんあきたー

このあとめーちゃんから直接潤滑油をもらうよ!
でも熱暴走一歩手前になるよ!←オチ




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