蘭陵王の番外編小説「孤高の花」に出てくる橙花について少し。

実は、書いている時点から、「中国南北朝末期には、もう栽培されてたよな……?」とクエスチョンマークを頭に浮かべまくっていて、ネット検索をしながら書きました。
柑橘は4000年くらい前から東南アジアらへんで始まり、日本には中国を経て入ってきたらしいです。
日本原産のものは橘で、垂仁天皇の命で中国まで取りに行った田治間守が持ち帰ったのは、橘ではないそうです。「ときじくのかのこのみ」といったら、=橘で有名ですが、彼が持ち帰ったのは橙らしいですね。
彼が必死こいて柑橘を探しにいったけれど、その頃にはすでに九州のほうで橘は咲いていたという。ちと皮肉です。

で、わたしがお話のなかで取り上げた「橙花」ですが、ビターオレンジです。中国名では「酸橙」で、甘いオレンジは「甜橙」です。エッセンシャルオイルで売られているときの名前は「ネロリ」、この精油を取るのに花びらを水で蒸留するのですが、油分と水分に分けられた水分のほうは、「オレンジフラワーウォーター」です。ハーブティーの名称は「オレンジブロッサム」と、「橙花」は形態を変えていっぱい名前を持ってますね。(ついでに、ビターオレンジの葉から採られた精油はプチグレン)
「ネロリ」……バカ高いです。ローズ・ジャスミン・メリッサと並ぶくらい高価です。2.5mlで12、500円くらいはザラにする、ファンからすれば半泣きになる精油です(T _ T)。
新婦さんの香水に使われていたりと、清楚・華やか・優しい・落ち着く、といった香りです。寝るときに使ったらいい精油ですね。現在、わたしはラベンダーと一緒に使っています(わたしが使っているのはとても安価なものなので、本物? という疑惑がありますが。汗)
が、しかし……「ネロリ」、催淫効果もあるという精油でもあります。
蘭ちゃん(自分とこの蘭陵王は、これからこう言います。史書に現れてくる蘭陵王の姿と、かなり違うから。汗)……解ってないだろうな。知らずにそばに置いていて、あーむらむら、とかいったら笑えないな。そもそも、古代中国では、橙は漢方とかメインだったんだろうな……第一、その頃、漢方として使われていたのかどうかも調べず書いたけれど(いいかげん)。現在の漢方では「橙皮」というのであります。

ちなみに、わたしはスイートオレンジ(こっちは食用とかが多い方。皮から精油が採られる)の精油が好きで、ロフトでローズウォーターとオレンジフラワーウォーターを比べて、「なんだかスイートオレンジと香りが似てる!」というので「ネロリ」にはまり、精油を買いました。でも、実際使っていると、やっぱり違いました。「ネロリ」はお花チックな香りです。
「プチグレン」を購入してからは、こっちを使用していますが。香りが似ているし、安いもん。ネロリはどかどかとは使われないのです(涙)。プチグレンのほうが、樹のようなさわやかな香りですね。