続・KinKiと愛と妄想と


2013/11/28 17:57 :小説
〈超王子〉第12話


「……コ……イチ……」

「コ…コーイチさまぁっ!!?…ぅわあぁっ!!」

「コーイチ!?コーイチッ!!!」

「…だ…だい…じょうぶ……掠っただけ…だ…」

「血…血がっ!!コーイチさま!!」

「くっ!!これで強く縛ろう!!しっかりしてくれ!!コーイチ!!」

「…あ…あ……コ…イチ…さ…」

「…大した…ことはない……ヨネ…」

「…コーイチさ…ま…あ…も…申しわけ……」

「良か…った……隣国の王子である、ツヨ…シに…危害を加えたり…したら…お前の命は…な…かった……更には…国同士の…争いになるところ…だ…」

「コーイチ…話すな!頼むから!!少し我慢してくれ!車へ運ぶぞ!!」

「うぅっ!!!…」

「マチダ!!近くに病院は!?」

「今、検索しております!!…あっ!!ここから西へ5キロほどの所に!!すぐお連れ致しましょう!!」

「このまま僕が抱いている!!行くぞ!」

「はい!!」

「ま…待って……マチダ…ヨネを…頼…む…」

「コーイチさま!!私はご一緒に参ります!!」

「いや…お前は…ヨネと一緒に…居て…」

「…コーイチさま…わ…わかりました…ツヨシさま!!コーイチさまをよろしくお願い致します!!こちらが音声ナビゲート致しますので、このままご出発下さい!」

「分かった!ありがとう!!」

「お気をつけて!!」





「……ヨネ…」

「マ…チダ……俺は…コーイチさま…を……」

「大丈夫!!コーイチさまの仰る通り、出血は多いが、そう深手じゃない」

「嘘…だ……あの出血…では…かなり…」

「大丈夫だ!!あの方は強運な方だ!!大丈夫!!」

「どうしよう…コーイチさまを…コーイチ…」

「しっかりしろっ!!ヨネッ!!」

「っ!!…」

「…コーイチさまは、ご自分のお身体より、お前を心配していらっしゃるんだぞ!?」

「…うっ…く……うぅ…」

「…ヨネ…俺も…謝らなくてはいけない……お前の心を気付くことが出来なくて…あんなにずっと一緒にいたのに……俺は自分の想いばかり、お前に聞いてもらってた……」

「マチ…ダ……」

「すまない…」

「…謝ったり…するな…俺は…お前が城から去って……正直、喜んだんだ……これで…コーイチさまのお傍には…俺ひとりだ……そう思って……」

「ヨネ…」

「俺は最低な男だ……お前の友人面して、相談にのって……お前が居なくなったら、コーイチさまが自分のものだと勘違いして…有頂天になった…」

「ヨネ…解るよ……俺もお前の立場なら、同じだったと思う…自分ばかり責めるな」

「マチダ…コーイチさまにもしもの事があったら…俺は…」

「ヨネ!!俺はコーイチさまの運と生命力を信じてる!大丈夫だ!!」

「…マチダ…」





つづく



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