続・KinKiと愛と妄想と


2017/08/30 19:37 :小説
〈たとえば君が〉



最近思うことがある


たとえば君が
僕と出会っていなければ

今君は何をしているだろう

最初からひとりぼっちだったなら
どんな人生を歩んでいただろう


たとえば君が
僕の隣にいなければ

今僕はどうしているだろう

ずっとひとりぼっちでいたなら
どんなことを考えただろう



僕の人生には
どこかで必ず闇がつきまとう

もしも君がいなかったら…


そんなふうに考えてしまうことがある



ふたりきりでいるとき
君は何も余計なことは言わない

時折
僕をただ優しい眼差しで見つめるだけ


そして
その深く黒い瞳が語りかけてくる

『ここにいるから』


だけど
それでも僕が弱気になっていると

その小さな白い手が
遠慮がちに僕に触れてくるときがある


僕はその手をそっと握り
君の存在を確かめる


いつも
いつも
そうしてきた気がする



闇に囚われそうになって
息も出来ず
逃げようとして顔を背けたら

そこには
君の綺麗で可愛い微笑みがある


それが
僕の大切な光なんだ


闇に立ち向かえる勇気をくれる

眩い光



君という光があるかぎり

きっと
僕が永久に闇に囚われることはない



だから

この夏

君が懸命に伝えてくれた心を

僕は忘れない



沢山の君の笑顔を

僕は忘れない




僕らはふたりで

これからも
ずっと……









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