猫の恩返し

話題:映画感想


猫の恩返し / ギブリーズ episode2 [DVD]

宮崎駿 他..
ブエナ・ビスタ・ホーム・エンターテイメント



必然的に『耳をすませば』が観たくなってくる作品。雫が書いたであろう物語という設定がいいし、音楽に『耳をすませば』の面影が感じられるところなんかは本当に最高。それにタイトルバックまでの展開が逸品でそこが私の一番のお気に入りなのだ。

キャストに俳優や女優を起用するジブリのスタイルは時として酷く耐え難い時もあるけれど、本作のキャスト陣はみんなハマっていて良かったなあ。

袴田吉彦のバロンがふつうにカッコいいし、渡辺哲、濱田マリ、丹波哲郎は正直上手いのレベルを越えていると思う。丹波さんの猫語にこんなに萌えるとはな…。

ハル役の池脇千鶴のキュートな声も好き!

2002年/日本
本編:75分
監督:森田宏幸


SCUM/スカム

話題:映画感想


SCUM/スカム≪拷問エディション≫ [Blu-ray]

レイ・ウィンストン 他..
キングレコード


SCUM


唐突に始まり、唐突に終わる少年院でのヒエラルキー。その唐突さの中に感情の起伏を導き出す音楽は一切使われず、アラン・クラークのドキュメンタリータッチの映像が淡々と映し出されるだけである。

本作は『気が滅入る陰鬱な映画トップ30』の第19位に選出されたそうだが、それだけインパクトのある作品だということだろう。製作者の一人は本作が古臭さを感じさせないのは外の世界が一切映し出されず、隔離された施設が舞台だからだという。

また、出演している少年たちは本格的な演技の勉強をしていない子供たちばかりだったそうだ。クラークはそんな彼らから決して擬物ではないリアルな演技を見事な手腕で引き出している。映画はフィクションだが、少年たちの凄まじい演技はノンフィクションにしか見えないのだ。

厳しい規律の中で罪を犯した少年たちは同じ服に身を包み、蔓延る暴力と不条理にまみれる。混沌とした世界の中でも自らの意志を頑なに貫き通そうとするアーチャーが本当にかっこいい。彼は言わばヒーローなのだ。我々、鑑賞者唯一の救いなのだ。

同じく少年院ものである『バッド・ボーイズ』にも書いたのだが、外界から完全に切り離され、時が止まった檻の中で繰り広げられる、あまりにも幼い少年たちだけの世界はどこまでも惨たらしく、どこまでも美しかった。彼らは籠の中の鳥。羽をむしられ、今はもう飛ぶことさえ叶わない。それを美しいとさえ、感じてしまう私は異常なのだろうか。

1979年/イギリス
本編:97分
原題:SCUM
監督:アラン・クラーク

Postcrossing2

話題:ポストカード

最近届いたポスクロのカードたち。ドイツのベテランユーザーさんが送ってくれたタランティーノのカードは本当にお気に入り!

オフィシャルの動きがない時はダイレクトスワップに精を出していますが、スワップは直接やり取りできるだけあってなかなか楽しいです。

シリアル・ママ

話題:映画感想


シリアル・ママ [Blu-ray]

キャスリーン・ターナー 他..
キングレコード


Serial Mom


ウォーターズの作品なので言わずもがな悪趣味の極みに満ち満ちたブラックコメディなのだが、不思議なことに気品さも感じられるのだ。気品さもあるのに最高にブっ飛んでいるというこのめちゃくちゃ感。

キャスリーン・ターナーのキレっぷりも相当にイカれてるし、善良なママがシリアル・ママへと豹変する一瞬の切り替えが見事であの表情は病みつきになるほど。ドレスとハイヒールを纏い、包丁片手に猛ダッシュで追いかけてくるシーンなどは本当に最高だ。快楽殺人ではなく、社会のクズどもをママの信念と共に葬り去る、いわば正義の世直しは爽快感すら覚えてしまう。

ウォーターズ曰く、「アメリカでは殺人者さえスターになれる」ということで殺人が一種のステータスにもなっている狂ったアメリカ社会を皮肉とユーモアで味付けた作風も見事である。

ちなみに一番笑った台詞は「『マラソンマン』の歯科医よりひどい」。

1994年/アメリカ
本編:94分
原題:Serial Mom
監督:ジョン・ウォーターズ





アメリカン・クライム

話題:映画感想


アメリカン・クライム [DVD]

エレン・ペイジ 他..
アルバトロス


An American Crime


アメリカで実際に起きたガートルード・バニシェフスキーによる少女虐待事件、シルビア・ライケンス殺害事件を元にした作品。

この事件を元にした作品で有名なのはケッチャムの『隣の家の少女』だろう。ガートルード・バニシェフスキーのwikiのページを読んでいるだけで胸糞が悪くなるのだが、本当に酸鼻を極める虐待事件である。

映画には少なからず救いがあったように思えるが、実際は早く殺して欲しいと懇願してしまうような生き地獄のような日々だったことだろう。

シルビアは毎日のように行われる数々の惨たらしい虐待(煙草の火を体中に押しつける、膣の中にコーラ瓶を無理矢理挿入される、性器を蹴られる、火傷の傷に塩を塗り込まれる、炙った縫い針で腹部に屈辱的な文字を刻まれるなど)に耐え続けたが、その断末魔の中で唇が断裂するほど強く噛み締めていたそうである。彼女は水すらまともに与えられず、薄暗い地下室の中で監禁され続けていたため、流す涙すら残っていなかったという。

シルビアの死後、ガートルード・バニシェフスキーは終身刑を言い渡されたが、20年間服役した後、仮釈放となった。ガートルードに対しては子供が多くて生活できないのならば、ばんばん子供なんか産むなよと思うし、こういうキチガイには被害者と同じ苦痛を味あわせるべきだとも思った。ガートルードの娘ポーラは女児を出産した際、母親と同じ名前を付けたらしいがこの母親にして娘あり。

こんな同じ人間とさえ思いたくもない価値のないクズどもに道具のように弄ばれた16歳の少女シルビア。集団心理によって引き起こされ、常態化していく虐待。こうなる前にどうにかならなかったのか。いや誰も行動を起こそうとさえしなかったのだ…。歯向かえば、自分がやられる。ここに集団心理の怖さがある。それは今もなお解決することのない呪いだ。

シルビアを演じたエレン・ペイジ、ガートルードを演じたキャサリン・キーナー両者の演技がまた素晴らしい。ラスト、ガートルードが檻に入れられ、シルビアと対面するシーンの二人の表情がなんとも言い難く、行き場のない感情がぐるぐると体中を駆け巡る。

シルビアは永遠に止まることのない回転木馬に今もなお乗り続けているだろうか。カーニバルの夜を楽しんでいるだろうか?どうか安らかに。

2007年/アメリカ
本編:98分
原題:An American Crime
監督:トミー・オヘイヴァー
劇場未公開作品




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