ブラス!

話題:映画感想


ブラス! [DVD]

ピート・ポスルスウェイト 他..
アミューズソフトエンタテインメント


Brassed Off


吹奏楽に憧れ、吹奏楽部に入りたかった学生時代。しかし、ド田舎なので中高ともに運動系の部活(しかも少ない)しかなかったんだ……。それはさておき。

本作は『リトル・ダンサー』、『フル・モンティ』と並ぶイギリス炭坑映画のひとつで、実在するブラスバンド、グライムソープ・コリアリー・バンドがモデルとなっている。

炭坑映画というのは厳密に言うと私が勝手に思っているだけに過ぎず、各作品に繋がりそのものはない。だが、その根源を流れているものは多分同じだ。

扱うテーマは影を落とすように重いが、作風自体は重すぎず、軽すぎず、どことなくぼんやりとしている。濃厚なのは役者たちの演技だろう。とりわけピート・ポスルスウェイトの演技は素晴らしいの一言である。

ダニーとフィルが実は親子だったと分かるシーンは本当に上手い。なんたって瞳の色が同じなのだ。視線が絡む同じ緑色の目。それ故に一度幕を下ろした物語を再び眺めてみると自転車で練習場へ向かう二人の姿が妙に泣けてくる。本作の主役は間違いなくダニーとフィル親子で、二人の親子愛がひとつのテーマとして掲げられていると思う。

脇を固めるジム・カーター、フィリップ・ジャクソン、ピーター・マーティンらもいい演技をする。特にジャクソンとマーティン演じるジムとアーニーが「俺たち炭坑に入って二人合わせて60年、なにも怖いもんなしだ!」と虚勢を張る姿がかわいくてかわいくて。

すべてを失ってしまっても楽器だけは手放せない者あり、楽器をビリヤードの賭けの代償にしてしまう者あり。楽器を手放しても口笛で音楽を奏でるアンディの姿が印象深い。楽器がなくとも人はその口で旋律を口ずさみ、体で音楽を奏でることができるのだ。


☆そういえば昔観た『ブルート』という映画にピート・ポスルスウェイトの全裸シーンがあったと記憶しているが、当時はこんなもん誰が得すんだよ!と思っていた。だが、今ならはっきりと言える。得をするのは今現在の私だ(ドヤァ)!

それにしても首吊りピエロは絵的に怖かった…。

1996年/イギリス
本編:107分
原題:Brassed Off
監督:マーク・ハーマン


世界一キライなあなたに

話題:映画感想



Me Before You


正しい答えが存在しない難しいテーマを扱っていながらも、顔芸かよってぐらいにクルクルと様変わりするエミリア・クラークの表情、言動、行動が魅力的で外面的にも内面的にもウィルとともに救われた人は多いのではないだろうか。クラークさんの眉芸本当にスゴい。

おまけにファッションやアクセサリー、髪形などもかわいいときた。物凄くツボだったのが二つ結びにしたヘアゴムの色が左右違うところだ。こういう一見気付かないような細かい部分まで彼女は彩りを添え、生きる力に変えてしまう。

ウィルにとってはルーの存在が救いとなってくるが、それは次第に新たな葛藤をも生む。愛しい人をこの手で抱く以前に、触れることすら叶わない。彼にとってはただの生き地獄だったろうな。

これは極論なので以下は流してもらってけっこうだが、死ぬことで苦痛や悲しみ、虚無、この世の一切の呪縛から解放されることがあるのだと私は思いたい。苦痛しか残されていない生よりも、真の意味で自由になれる死を選ぶことは生きるうえでの選択肢のひとつであり、抗いだ。誰しも死にたいと思ったことは一度くらいあるだろう。しかしそう易々と死ねはしない。この世の全てに絶望した人こそが死を受け入れ、寄り添うことができるのだと。

サム・クラフリン、相変わらずイケメンすぎて何よりであるが、『スノーホワイト』のアウトオブ眼中状態なかわいそうな王子役も好きだし、何より『ライオット・クラブ』のアリステアみたいなゲスい役がやっぱり好きだわ。

エミリア・クラークとサム・クラフリンばかりに目がいってしまうが、俺たちのアイドルだったネビルのことも忘れないでくれよな!

2016年/アメリカ、イギリス
本編:110分
原題:Me Before You
監督:テア・シャーロック


インターンシップ

話題:映画感想


インターンシップ [Blu-ray]

オーウェン・ウィルソン 他..
20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン


The Internship


会社が倒産し、無職になってしまった元アナログセールスマンのオッサンたちがあろうことにGoogle社のインターンシップへ!

ヴィンス・ヴォーン×オーウェン・ウィルソン=面白いに決まってる。オッサンたちが大学生たちにまじってインターンシップなどスゴい絵面だぞぉ……。

要は寄せ集めの爪弾き者チームたちのサクセスストーリーといったところだが、彼らが短期間で成長していく様子がクドくなく、あっさり風味なのがいい。その代わりヴィンスとオーウェンという濃いオッサンたちに対抗できるように、大学生たちやGoogleの社員たちのキャラがユニークな造形になっているのが特徴だろうか。

『メイズ・ランナー』シリーズのディラン・オブライエンが出ていたのには飛んで喜んだが、一番のお気に入りはライル役のジョシュ・ブレナーである。ジョン・キューザックみたいでかわいいんだよね(背は低いけど)。

映画ネタがこれでもかと突っ込んであるのも映画好きには嬉しく、思わずニヤリとする場面も。そういえばオーウェン主演の『トラブル・マリッジ』も映画ネタ満載で面白かったなあ。

だがちょっと待ってくれ。特典の決戦の月曜日(ハリポタのアレのメイキング)が最高に馬鹿馬鹿しくて笑えるのはどういうことだ。

2013年/アメリカ
本編:120分
原題:The Internship
監督:ショーン・レヴィ
劇場未公開作品


男が女を愛する時

話題:映画感想


男が女を愛する時 [VHS]

マット・ディロン 他..
パック・イン・ビデオ


WOMEN & MEN 2: IN LOVE THERE ARE NO RULES


同名タイトルが複数存在するため、ややこしいことこの上ないが、本作は3つの愛の形を描いたオムニバスラブストーリーである。

マット・ディロン×キーラ・セジウィック(カンザス・シティに帰る)、レイ・リオッタ×アンディ・マクダウェル(家庭の事情)、スコット・グレン×ジュリエット・ビノシュ(マーラ)の3組による、様々な愛の形が描かれる。

1話約28分ほどなので、それぞれの監督のカラーが凝縮され、滲み出ている感じがいい。ラストはどれも尻切れとんぼな終わり方ではあるが、ブツッと切った感じが逆にこの短さならではの味わいになっている。

ちなみにストーリー的に好きなのは2話の『家庭の事情』、映像的に好きなのはマイク・フィギスが監督した『マーラ』だ。

マット・ディロンのボクサー役も良かった。この頃のマットは本当に男して一番カッコいい時期だなあ、としみじみ。というかジャレッド・ハリスは一体どこに出ていたんだ…。

1991年/アメリカ
本編:83分
原題:WOMEN & MEN 2: IN LOVE THERE ARE NO RULES
監督:ウォルター・バーンスタイン、クリスティ・ズィー、マイク・フィギス


プレッジ

話題:映画感想


プレッジ ― スペシャル・エディション [DVD]

ジャック・ニコルソン 他..
ハピネット・ピクチャーズ


The Pledge


刑事ジェリーは定年の日を迎えたが、その夜、雪深い山中で惨たらしい少女殺害事件が起きる。ジェリーは犠牲となった少女の母親と犯人を必ず見つけ出すというプレッジ(約束)を交わすが、それは自身を蝕んでいく呪いに他ならなかった。

まんま【仕事ばかりで遊ばないジャックは今に気が狂う】という内容なのだが、ショーン・ペンはニコルソンをいじめるのが好きなのかな(すっとぼけ)。そういえば『クロッシング・ガード』も悲惨なテーマではあるが、面白かったなと。本作も最初から最後までグイグイ引き付けられる良質なサスペンスに仕上がっている。

善は必ずしも悪を倒すわけではないというテーマが根本としてあるのならば、『女彫刻家』(ミネット・ウォルターズ)の【真実は限られたごく狭い範囲にしか存在しないが、誤謬は無辺である】という一節が深く突き刺さる。

プレッジの呪い、タイミングの悪さ、引退という喪失感が後味を苦くしつつも、ニコルソンのまともなのか、狂っているのかよく分からないあやふやな感じが後味の悪さを決定付ける。このわからなさが本当に気持ち悪いのだ。ラストは思わずうわぁ…と口に出してしまい、茫然自失と化してしまった。

ショーン・ペンの監督としての手腕は目を見張るものがあるし、自身の監督作には出演しないというスタイルも好きだが、ちゃっかり嫁(元嫁)を出しているあたりがまたなんとも…。

しかし本作のジャケット、前から変な絵面だなあと思っていたのだが、映画を観た後だと軽くトラウマになるゾ。

それと本作はヤマアラシがキーワードになっているのだが、なんでヤマアラシ?別に深い意味はないのだろうか。ヤマアラシというとヤマアラシのジレンマしか思いつかないが…。

2001年/アメリカ
本編:123分
原題:The Pledge
監督:ショーン・ペン

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