ログイン |
あらすじ
ゲイ雑誌の文通相手募集欄を見て、クラスメイト達とふざけて手紙を書いた里見浩一。捨てるつもりだった手紙が実は投函されていて、返事が来てしまう。相手は浩一に是非会いたいと言い、興味本位で待ち合わせの場所に行った浩一は、相手が自分の高校の教師、高橋誠人だと知る。だが、高橋は浩一が自分の勤める学校の生徒だと気付いておらず、互いに嘘を吐いて会うようになる。自分はゲイではないし、高橋と会わないようにしようとする浩一だったが、どんどん高橋に惹かれていき・・・。
今作が木原さんの雑誌デビュー作とのこと。
以前触れた『活字倶楽部』のインタビューを、GWに実家に帰った時読み直したのですが、その中で、特殊な設定を多くすることでマンネリ化しないようにしている、みたいなことをおっしゃっていました。
今作は特別な設定は特にない高校生×教師で、もしかしたら初期の作品だし、マンネリ化とか意識しないで書かれた作品なのかなぁ、と思いました。
確かに、今作の出会い方は普通とは言い難いですけど、今まで読んだものの方がもっと意外な設定が多かったので、私的には出会いを除けば至って穏やかな恋愛をしていく作品だったと感じました。
以下ネタバレ含みます。
携帯電話が登場しない「眠る兎」は携帯電話が登場してしまっていたら流れが変わったのではないか、と思わずにはいられない作品でした。
携帯電話があれば、最初の高橋の番号しか知らなくて、浩一が電話しなければ関係は終わりっていうこともなくて、もどかしい雰囲気にはならなかったのではないか、と。
今ではちょっと考えれない不便な恋愛。
だがそこがいい(`・ω・´)
こういう作品を読んでしまうと、便利さを手に入れる代わりに、何か人の繋がり方で基本となるものを失ってしまったのではないか、とか考えてしまいますね。
携帯好きですけど(^д^;)
あと、こんなに二人の未来を書いている作品を読んだのが初めてだったもので、養子縁組が本当に嬉しかったです!!
形に拘ることはないんですけど、読者としてはもうこれ以上他人や世間に邪魔されないっていう保証が欲しいじゃないですか。
養子縁組ってBLでは最強の保証だと私は思います。
もちろん海外で入籍も可ですが(*´∀`*)
それプラス二人の覚悟の表れ、ですしね。
もうこの二人の未来は揺らがないなって安心しました。
あとは、柿本が幸せをゲットするのみ。
柿本主役で書いていただきたいですが、もう結末は見えているような気がするので脳内補完しておきます!!