あの時の貴方の言葉の意味を知って、涙がボロボロ溢れた。
今日っていうか、昨日は。
久しぶりに暖かくて、体調も久しぶりに良かった。つい先日には雪が積もっていたくせにね。
だから、頑張った。そしたら頭が痛くはなったけれども、それでも病気は落ち着いていたんだ。痛みがこんなにも無いのはいつぶりかしら。今なら何でも出来そうな気分だった。かなりの寝不足だから、眠いのは眠いけどさ。
そんなこんなで、1日が終わると思っていたんだ。その時までは。
だけど結局、
今日も私は泣いている。
本当私は鈍感で、全然気付けなかった。
今更遅いけど、ごめんなさい。
貴方が嫌いになった訳じゃないんだ。
大切で大切で。
その大切が大きくなりすぎて、
どうしたら良いのか分からなくなっちゃったんだ。
途端に怖くなっちゃったんだ。
私なんかが側にいても良いのかな。
って。
違うことには敏感なくせに、
自分への好意には鈍感で。
それじゃ駄目だって、
自分なりに努力してきたけれども。
いつだって、心の底には、
“私なんか”が棲み着いていて。
どうやっても、出て行ってくれないんだ。
それが言い訳だって言うのなら、
そうなのかもしれない。
だけども、これが厄介なんだ。
油汚れもびっくりなくらい。
自分でも気にしてるんだ。
泣かないでいて欲しいのに。
笑っていて欲しいのに。
いつだって私は大切な人を泣かせてしまうから。
あの時だって、そうだったよね。
ごめんね。
ごめんね。
今更だけど、貴方の心が届いたよ。
そしたらさ。
涙がボロボロ溢れてさ。
貴方に会いたくなった。
……何てムシが良すぎるよね。
会ってどうするんだろう。
あの時はごめんなさい。
って謝るの?
それこそ疎ましい。
だから、音に出しては言わない。
貴方にも連絡はしない。
……そもそも、まだ繋がるのか分からないけれどもね。
鈍感な私は、いつだって貴方の涙の理由に気付けない。
あれから、何年経った?
今でも貴方は、
あの時の事を気にしているのだろうか。
ずっとずっと、
私なんかのこと、忘れて欲しいって思ってた。
貴方に幸せになって欲しいから。
だけど、貴方は貴方で、
あの時幸せだったんだね。
怖がって、結局大切な人を傷付けて。
それでも貴方は気に掛けてくれるから。
貴方の側を離れたんだ。
貴方の手が届かないくらい。
声が聞こえたら、縋り付きたくなるから。
そう出来ないように絶ったんだ。
必死に手を握り締めて、
小さく小さく体を縮めてた。
握り締めたその手に、
貴方への思いが入っていたのは見逃してね。
決して開かないから。
お守り代わりにさせてほしい。
握り締めたものがあるから大丈夫って。
傷付けた貴方に報いれるよう、頑張ったんだ。
だけど、現実は。
頑張っても頑張ってもなかなか上手くいかなくて。
溜め息を吐いて、下を向いた時は、
貴方が思い浮かんで、慌てて上を向いたよ。
大丈夫、大丈夫。
そう自分に言い聞かせて。
だって。
私がそんな顔をしていたら貴方は心配しちゃうでしょう。
笑っていて欲しい。
哀しい顔をさせたくなかった。
だからね。
貴方の心からの笑顔が見れて。
幸せだって言った貴方を見て。
すごくすごく嬉しかったよ。
音に出しては伝えられないけれど。
私も今でも貴方の幸せを祈っていました。
だけど、もう大丈夫だよね。
どうかそのまま幸せであり続けますように。
例え困難が立ち向かっても、
最後は笑顔でありますように。
私の事を大切にしてくれた貴方。
分かっているつもりで、全然分かっていなかったね。
貴方の思いは、
想像していたよりも、ずっとずっと深くて。
それに気付けなかった私は、
とても愚かだ。
いつだって溺れて藻掻いているだけ。
だけどきっと。
私が溺れても、
貴方は受け止めてくれたんだね。
怖がってばかりの私でごめんなさい。
本当はね。
私も貴方の事が好きでした。
だけど、
言葉にするのが照れくさくて、怖くて。
あんまり言えなかったよね。
だから此処に残していこう。
ずっと握り締めていたものも、
此処に置いていこう。
握り締めていたと思っていたものも、
手を開けば微かにしか残っていなくて。
だけど、
目を閉じれば貴方が浮かんだ。
何だ、ずっと逃げていたのに。
貴方はずっと側にいてくれたんだね。
無理をするのはやめよう。
思い浮かんだ時はその時だよね。
そうやって、いつかは貴方も消えて。
貴方の中から私も消えるのかもしれない。
街中でいつかすれ違うことがあったとしても、
お互い気付かないかもしれない。
それでも良いよ。
だけど願わくば。
その時の顔が、お互いに笑顔でありますように。
最後に、
今の貴方の顔が、私は大好きだよ。
貴方も下を向かないで、自信を持って笑っていてね。
貴方にとって、私と出会った事が本当に良かったのかは分からないけれど。
私にとって、貴方と出会えたことは生きる意味にもなりました。
たくさんたくさんありがとう。
伝えられなかった言葉がたくさんあるけれど。
1番伝えたかった言葉は。
「私と出会ってくれて、
ありがとう。」