私を、愛してくれると言うの?

そう、真っ直ぐ問いかけると、当たり前だろう、と少し強めの言葉が返ってきた。

「私は、たぶん面倒な人種だと思う。きっと、キミに依存してしまう。キミに捨てられたら、一人でなんか生きていけない、死んでしまう。それでも最後まで、キミは傍に居てくれるというの?」
「初めからわかってる。お前ほど、卑屈で面倒な存在はいない。けど、俺がお前を手放すなんてありえない。それでも、お前がいい。お前が全部欲しい。依存しろ、俺だけを求めて、俺だけに縋って、俺だけを見て、笑え」

どうしようもなく、惹かれた。本能が警告しても、その手を手放せなかった。
真っ直ぐ、見つめられるそれに、私は初めて笑って、彼の顔に近づく。

「なら、私をキミに全部あげる。その代わり」

ちゃんと、愛してね?