こんばんは、望です
今日は肉体労働をかなりしたので体中が痛くなりそうな予感がします。とりあえず、まだ…まだ筋肉痛きておりません
明日こなくて明後日とかだったらほんとひどいww
明後日だとまだまし?
もうアウト?
年齢的にはもう明日とかにはこないかもしれませんうああああああああん!!!!!
以下、SSリョと海
若干?仄暗い?
そんな風にする予定はまっっっったくなかったので、あったかいと言えばあったかいかもしれません(´`)
寒さが痛さになる季節、珍しく、雪が降った。
どうりで寒いと思ったと、首を持ち上げて曇天を見上げれば、ちらほらと雪がちらついている。初雪だった。曇天のまたその上から舞い降りてくる様な白い綿雪に目をやる
顔にかかって、冷たい雪が頬や額に当たり、直ぐに溶けて水になる。はらはらと降り注ぐ雪は真っ白だった
寒くて、凍えそうな外に突っ立って、越前は海堂を待っていた。先に帰れと唸られたが、先に帰るフリをして、ここ、校門で待っていた。何分か待っただけだったのだが、いつの間にか雪が降り始めてハッとする
寒さでボーッとしてしまっていたのか、一瞬意識がなかった気がした。寝ていたわけでも、考え事をしていたわけでもない。一瞬、一瞬の筈だが、それすらわからない
雪がちらついてやっと我に返った。ああ、雪だ、と
海堂は部長になって、いつの間にか忙しくなった様に思う。当然だと言われれば当然だけれど、今まで見ていた海堂が見れなくなったのは少し残念だった
しかし、新しい海堂が見れている分に関しては喜んでいる
どちらが大きいかは、越前の物差しで計れないでいた
部誌を手にして、トーナメント表を横に置いて、睨めっこしている海堂は寡黙だった
じっと見詰めていれば、穴があくから先に帰れと唸られた
海堂に対して、男としてかっこいいと思った事はあるが、美しいとは思った事がない
寡黙な海堂を見詰めて、美しいと思ったわけではない。ただ、目がはなせなかった
なんだ、それは、と少し笑ってからくしゃみを一つすれば、体の芯から冷えてきたのを感じて、あと5分で来なければ帰ろうと決める。そうやって何分待っているのか知れない。いつの間にか雪が降り出す位、待っていた
「越前?」
「あ、かいどうせんぱい」
「片言だな、オイ」
「さむ、い」
「ばっかやろ、」
いつの間にか、という言葉を何度使っただろうか。いつの間にかちらついていた雪は深々と降り出していた様子で、若干世界が白くなり始めていた。少し霧なのか、空気すら白い
校門で立ち尽くす越前が肩を震わせれば、海堂が甲斐甲斐しくも小走りで越前の元にやってきた
ふわり、と人肌の感覚を久しぶりに感じて、少しだけ暖かくなる
1人より2人だな、寒い日は。と心で呟いて頷けば、海堂の顔が曇る
「外で待ってんな」
「ジャマしたくないし」
「風邪、ひきやすいくせしやがって」
バカヤロウ。暖かい手が冷えて雪で濡れた頬に触れ、ほっとする。自分より大きめで暖かい手だ。頬骨の辺りを親指で優しく擦られて嬉しくなって恥ずかしくなる
「帰る?」
「ああ」
「終わった?」
「ああ」
「そっか」
部長になった海堂。海堂は部長になった。海堂が部長になる。それは自然の様で自然ではなく、でも、越前にとって、踏み込む場所では決してない。それをなんとなく気付いてしまい、海堂が部長の仕事をする際は邪魔しないようにしていた
越前がそんな事を思うだなんて、雪が降るね。なんて言われたが、その通りで、雪が降った
歩き出した足の指先がじんと痛くて、真っ赤になった鼻を鳴らした。鼻水が出てると、海堂がティッシュをくれたので鼻を拭く。寒いと呟けば、バカヤロウ。と返ってきた。それを笑えば、睨まれる
雪が白さの深見を増す。普段から見慣れた帰り道がまるで違う世界の様だった
明日までずっと降り続くだろうか。明日には積もり、雪合戦できるだろうか
越前が何度目かの寒いを呟けば、バカヤロウ。と返ってきて、海堂の暖かい手が越前の手に少しだけ触れた
手が冷たくて驚いた声を海堂があげたので、待たせるからだと生意気に言い切ってやれば、海堂の両腕が伸びてきて、抱きしめられる
いつの間にか、越前の気付かないうちに、海堂が美しくなっていて、目を瞬く
そして、いつの間にかこのひとも卒業していくんだな、と不意に思って、海堂のコートに顔をこすりつけた
来年の初雪は一人で見る事になるのだろうか。