プレイメーカー(遊作) vs 草薙翔一

→視聴前
ついにこの日が……来てしまったんですね……草薙さん……(見る前から泣いてる)
でも、草薙さん自身が裏切ろうとしたわけじゃなく、仁を人質に取られたせいで闘わざるを得なくなったというところは救いかな……いや草薙さんはその方が自分のことを責めるよなぁきっと……。
もう草薙さん敵対フラグは折れたんじゃないかと思ってたタイミングでのこれだから遊戯王ヴレインズは視聴者への精神攻撃が上手い。
これって遊作にとっては、草薙さん自身が裏切ったと思わされていてもショックが大きいだろうし、草薙さんがやむを得ず敵対したとわかったら敵に対しての怒りが増して場合によっては冷静さも削がれるだろうし、ライトニング達は遊作の一番の弱点を突いたといっても過言ではないんだよな。
「絶対に遊作は草薙さんを責めない」とわかっていることがまた辛い。草薙さんが戻ってきても、遊作に責められないことに苦しくなって関係がギクシャクしそう。まず草薙さんは戻ってくるから、既にいかに遊作が草薙さんのアフターケアをするかってところに考えが飛んでる。

草薙さんトレンド入り……アッ……(察し)(背後から死の足音が聞こえた人の顔)
これは……つまりそういうことで……うん……草薙さん……私ヴレインズ卒業してしまわんかな……その前に死ぬか……死ぬな……草薙さん……生きて……そうそれは儚い願い……
先週見たネタバレの草薙さんショックがあまりに大きくてぶっちゃけ先週分もまだ見れてないんだけど、もうヴレインズ見る勇気が微塵もない………このまま何もなかったことにして、遊作と草薙さんは仁を取り戻し末永く仲良く暮らしましたとさって私が勝手にモノローグ付けて終わったことにしたい…………
先週のヴレインズをまだ見ていない私の世界線では遊作は自身の唯一無二である草薙さんと共に仁を取り戻し、草薙さんとは家族になり、Aiや尊・フレイムと共に穏やかで優しい世界で暮らしています…………………………………

うるせー!!私の世界線ではまだ草薙さんはいつも通りに画面の向こうでプレメ達を見守りながら「頼むぞ、プレイメーカー……!」って言ってるから!!!こっからプレメ達が仁を連れ帰ってくれて草薙さんは泣きながら仁を抱き締め今度こそ未来への一歩を踏み出すんだから!!!!!!
その草薙さんの隣には草薙さんこそ自分の世界でたった一人のひとなんだと気付いた遊作が陣取ってるし、プレメ(遊作+草薙さん)推しの尊は二人の友人として側にいるし、Aiと不霊夢は相変わらずそれぞれの相棒だし、草薙さんの献身的な世話により数年後には仁も自意識を取り戻すハッピーな未来が待ってるんだよ!!!!!!
仁の容体が落ち着き始めた頃には遊作はもう学校も卒業して働いていて、Aiと尊と不霊夢(と了見)に共犯になってもらって草薙さんにサプライズプロポーズしてみんなに祝福されながら結婚式を挙げ遊戯王VRAINS感動の大団円にて完結!!!!
今週のヴレインズ見てないけど断片的な情報から遊作は草薙さんと養子縁組しておいた方がいいということだけ察したらこうなった。
尊は最初から遊作と草薙さんのコンビ推し(そして私の見立てではおそらく過激派熱血ヤンキー)だから嬉々として協力するし、了見は草薙さん推しに傾いているとはいえコンビ推しの気もあるから草薙さんが幸せになるなら遊作が草薙さんを囲うのに協力するよな。
仁が帰ってきてこれまで以上に付きっ切りで仁の面倒を見る草薙さんの元に「綺麗な海の写真を撮れたから見せたくて」とか毎回雑な理由つけて会いに来る鴻上了見(ホットドッグ屋はほぼ閉店状態だから店で会えない)は好きすぎる。
草薙さんは金銭面での支援は受け付けないと思うから、草薙さんが仁の面倒を見てる期間に了見がしてることは再びこの二人が襲われないようこっそり身辺警護をしたり近付く人の身元を洗ったりすることなどで、草薙さんを二度と傷付けたくない遊作と結託して草薙さん絶対守る同盟が結成されている。
なおそのころ財前家では、晃お兄様が葵ちゃんに対し過保護に心配する気持ちもありながら彼女の意思を尊重するべきだという思いを再度胸に刻み付ける横で、葵ちゃんが晃お兄様絶対守るエンジェルと化していた。


→092「大いなる試練」
ライトニングに「彼(遊作)の怒り、悲しみ、嘆き……全ての感情がかき乱される、そんな相手」と言われる草薙さん……もう遊作のヒロインか家族でしかないでしょ……。
草薙さん……草薙さんと遊作が現実で初めて会った場所であるカフェナギの前で、遊作が草薙さんを選んだ場所であるこの場所で、二人は戦わないといけないのか……。
遊作「ついにこの時が来たんだな」草薙さん「ああ、そういうことだ」で通じ合ってる二人が切なすぎる。
草薙さんに対して仁を人質にするライトニング絶対に許せねえ。草薙さんがプレメを倒すことでしか仁の意識を渡さないと言うのは取引としては当然だと思う、わざと負けてもダメだという条件も当然だと思う、だからこそ許せねえ。
仮にライトニングの言ってることが嘘だとしても、本当かどうかわからない草薙さんはライトニングの言う通りにせざるを得ないというところがえげつない。
ライトニング「最も親しい友の最も愛する人を救えなかった、その事実はプレイメーカーに強いダメージを与えることになる」って台詞からして、ライトニングは仁をこういう時に利用できるように取っておいただけなんだな。
遊作がこれだけデュエルしたくなさそうなの初めて見る……もう心が苦しい……。
草薙さん……!!ミラーリンクブレインズのハッキングプログラムを作って引き継ぐとか有能すぎる……!!!!!
遊作の声にいつも張りがなくて、遊作の苦しむ心が感じられるのしんどい……。
草薙さんと手に入れたデコードトーカーを召喚し、草薙さんとの思い出がよぎり顔を歪める遊作……。
尊に「(遊作が)草薙さんを攻撃するなんて、できるわけないだろ!」と言い切られる関係って凄いよな……まだ付き合いの短い尊にすら遊作がどれほど草薙さんを大事に思ってるか伝わってるってことだよな……。
草薙さんが負けても遊作の心に傷を残して、なんなら再起不能にすらできる可能性があるとライトニングに思われている草薙さんの存在があまりにも大きすぎる……。
情に厚い人だからこそ遊作と組むことを決めたところもあったぐらいの人で、本心では草薙さんが遊作を弟のように、相棒のように、友のように大事に思っているのも視聴者はわかっているのに、それでもその想いを振り切って「なんと言われようと、俺が一番大切なのは仁だ!」と言い切れる草薙さんの強さが悲しい……。
あああああ……「俺は草薙さんとは戦えない」と、藤木遊作に唯一弱音を吐かせるひと……草薙翔一……。

次回予告の草薙さんポエムが、今回に限って本編の草薙さんから遊作への語りになってる演出泣きました。


→093「交わした約束」
尊に「プレイメーカーにとって草薙さんは家族も同然だ、いいや、それ以上だ!二人は一心同体でこれまで戦ってきたんだ、なのにこんなのって……!」と目を逸らさせるデュエル……。
デュエルをすることに対して苦しむ遊作、プレイメーカーを見るとしたら対草薙さんに対してだけだろうとは予想してたけど、そんな予想当たってほしくなかった……。
草薙さんも仁も、何一つとして悪いことをしてない被害者でしかないのに、幼い頃から今に至るまで苦しみ続けて、今草薙さんは仁と遊作の板挟みになって遊作と戦わざるを得ない状況に追い込まれて苦しんでて、それなのに草薙さんが仁に謝るこの世界は絶対おかしいでしょ……。
草薙さんの「現れろ、未来を導くサーキット!」の口上が遊作と同じなのしんどさしかない……二人は矛と盾で、二人でプレイメーカー……。
尊の「プレイメーカーを守るはずの盾が!」っていう台詞はゆさなぎ二人合わせたプレメ推しオタクの発言みたいでなんかちょっと笑ってしまったw
ん?もしかして草薙さんと遊作、こういうことになった時のこと話し合ってた?草薙さんは仁しか選べないから、いざとなったら倒せって打ち合わせ済みだったりした……?
わざわざ仁を連れて観戦にくるライトニング許しがたい。
やっぱり、草薙さんが遊作を煽るようなことを言い続けていたのは、遊作に立ち上がってもらうためなんだな……。
「俺との約束を果たせず散っていくのか」という草薙さんの真意がわかる回想なんでしょうか死にそうです。

Aiが来てからだけど、Aiを抜いて話し合う二人。
「俺と約束してほしいんだ」「約束?」「そうだ。お前はどんな時でも大義を貫くっていう約束だ」「なんのことだ?」「もうすぐ決戦が始まる。だが、仁は奴らに囚われたままだ」「すまない、俺の力が足りないせいだ」「いいや、そんなことを言ってるんじゃない。ロスト事件の時、俺は仁を守れなかった。もっと俺が側にいればあの事件には巻き込まれなかったかもしれない。俺のせいであいつは茨の道を歩くことになった。(口を押える)救出された仁に俺はもう絶対に一人にしないって誓ったのに……!ライトニングたちはきっと、勝つためにはどんな手でも使ってくる。仁がやつらの手にある以上、人質として利用され理不尽な要求をされることも想定しておかなきゃならない」「俺と草薙さんを戦わせるってことか?そんなことはおきない!」「やめろ、遊作。お前にもわかってることだ。そんなことが通じる相手じゃない。お前がそこから逃げてどうする。もしそうなっても、俺は仁を見捨てることはできないだろう。きっと俺は、お前と戦う道を選ぶ。その時は迷わずに俺を倒せ」「草薙さん!」
「遊作、俺は弟を救うためにお前と道を共に歩んできた。俺はきっとそこから抜け出せない。だが、お前は違う」「俺だって同じだ!俺も自分自身に決着を付けたかったから……」「いいや、もう違う。お前はみんなの未来の道しるべだ、希望なんだよ、プレイメーカーってのは。リンクヴレインズじゃお尋ね者になってるが、ネットではお前がリンクヴレインズを救ってくれたんだとみんな知ってる。俺は仁としか繋がっていない。だが、お前はみんなと繋がってる。プレイメーカーはもうヒーローなんだ。お前は俺達を救うより、ライトニングたちを倒す道を選ぶんだ。プレイメーカーは個人的な思いを捨てて、大義を貫ける存在のはずだ」「草薙さん、随分と勝手だな(笑っている)」「ああ、勝手な話だ。だが頼んだぞ、約束だ。この世界を守れるのは、お前だけだ」

号泣しかできない。
ここまでの遊作は、草薙さんと話し合ったことを覚えてはいても内心否定していたんだろうな。回想内で草薙さんと戦うなんてことはおきないと、不確定なことなのにはっきり否定するぐらいには遊作は草薙さんと戦いたくなくて、だからずっと考えないようにしていたんだと思う。
それが、草薙さんに「約束を果たせ」と言われたことで、そして叫んで今この瞬間に持ってる全ての悔しさ、虚しさ、悲しさを吐き出したことで、戦う覚悟が、いや、約束を果たす覚悟ができた。
これまで防戦一方だった遊作が、草薙さんを攻撃する覚悟を決め、プレメから草薙さんへの呼び方が「あんた」から「あなた」へ。貴方、とうといかた。
最後の攻撃を受ける時に草薙さんが遊作との出会いからの思い出を思い返すのめちゃくちゃに泣いてる……。
草薙さんにとって遊作は二人目の弟みたいなもので、一心同体で、仁とどちらを選ぶかと言われても選べない存在だったんだよ……ただ、草薙さんにとって遊作は並び立つ存在だけど、仁は庇護する存在だったというその違いがあっただけで、今となってはどちらの方が大切というわけではないんだと思う……それぐらい大事な存在だから本当は草薙さんの方が最後まで覚悟しきれない部分があったんじゃないかな……。
だからこそ「遊作、後を頼んだぞ……すまない、仁……」とそれぞれに言葉を残したんだよね……。
ここでプレイメーカーじゃなく遊作と微笑みながら呼ぶの本当に泣く。
遊作が消えゆく草薙さんの元に泣きながら走り寄って抱きしめようとするの、自分が泣いててほとんど見えない。
ロスト事件の時ですら泣かなかった遊作が初めて見せる涙が草薙さん喪失という事実がショック過ぎるし、何度も思い知ってるけど、遊作にとって草薙さんは何にも代えがたい唯一の大切な半身で、その人を失うことが遊作にとって一番の苦しみになるということを私達は突き付けられてる。
Aiが草薙さん消失に泣いてくれたのとても嬉しいけど、さらに悲しみが増す……ただ、草薙さんのデータを取り込んでくれたっぽいことだけが救いだろうか……お願いだから、何が起こっても草薙さんだけは遊作のために復活させてあげて……本当に……。
茫然自失な遊作が膝をついて項垂れた時点でこんな遊作見たことないしもしかしたら立ち上がれないんじゃないかと思ったけど、遊作は自分の唯一の存在である草薙さんを失ったけれどその草薙さんとの約束があったからこそ完全に折れはしなかったとも言えるのかもしれない。
なんなら草薙さんは遊作が自分を倒すことで受ける精神ダメージが最悪の場合遊作が再起不能になるかもしれないぐらいの大きなものだとわかっていて、だから遊作が立ち上がれるように自分との約束というものを残してあげたのかもしれないとまで思った。
それは草薙さんが仁を選ぶという選択肢を選ぶからこそ生まれる遊作の苦しみで、それを救うのが草薙さんの残した約束なのだとしたら、確かに草薙さんの言う通り「勝手」でしかない。ただただ草薙さんのエゴだが、草薙さんが遊作を大事に思う気持ちもきっとまた本当だから約束を残したんだろう。

ライトニングと遊作の問答
「プレイメーカー、お前は最も親しい仲間ですら救うことができなかった。その仲間はちっぽけな約束すら守れなかったお前に失望し消えていった。お前は未来を導く存在でも救世主でもない。何一つ成し遂げられない愚かで弱い存在にすぎない。戦うまでもなく、お前達は既に我々に負けたのだ」「いいや、それは違う……」「何?負け惜しみとは君らしくもない」「草薙さんは、とっくにお前達が人質を使って戦いを強要することを予想していた」「なんだと……!?」「だから約束した……この日が来た時、草薙さんは俺に未来を託すことを……俺が大義を貫くことを……!(俯いていた遊作の顔が少しずつ上を向き始める)」「そんな約束をあの二人が……(尊の台詞)」「私のやることを読んでいただと……!?あの男(草薙さん)、私を騙したのか……!」「草薙さんは俺を恨んでなどいない……俺を誇りに消えて行った!負けたのはお前達だ!!!(遊作がライトニングを見据え、指を突き付ける)」

ライトニングは草薙さんが仁を人質にされるとわかっていてあの対応をしているから煽ってたのかと思ったけど、草薙さんが何も知らずに考えが至らずにいたと思ってたのか。滑稽だな。
なるほど、だからライトニングは安直に遊作と草薙さんを戦わせるという策を使ったのか。まさか草薙さんが全力で戦って遊作に負けるつもりでいて、そしてそのうえで遊作の心が壊れてしまわないように約束を残してくれていたことも、全てライトニングを出し抜く形になった……。
草薙さん凄いな……遊作は草薙さんの約束の本当の意味をライトニングと話していた時に気付いたんだろうな……草薙さんが遊作の心を守ろうとしてくれたこと……。
遊作がライトニングたちにお前達の負けだと言い切った瞬間に気を失ってしまったのは、デュエルの苦しみや草薙さんを失った悲しみも大きいだろうけど、自分が消滅した後ですら遊作の心を守ろうと、ずっと盾であろうとしてくれる草薙さんの想いに気付いて安心したところもあったのかなって……。
尊が「踏みにじっちゃならねえ人の一番大事なものを踏みにじった、てめえらだけは絶対に許さねえ!」と男泣きしてくれて、視聴者の代弁してくれて嬉しかった。
尊と張るぐらい思い切り号泣してるけど、尊が一緒に泣いて叫んで怒ってくれるから、吐きそうになりながらも生きていける。

次回予告は草薙さん続投なのか……よかった……よかったか……?
聞くたびに、草薙さん……って泣いてしまいそうになる気がする……。

草薙さんは遊作をヒーローと呼び大義を貫けというけど、これまで、そして今回を見ても、遊作が救いたい人は見ず知らずの大勢の人ではなく草薙さんや草薙さんの愛する人、本質的に言えば今現在救いたい人は草薙さんただ一人であるという事実が今回の結果に噛み合ってなくてあまりにも辛い。
遊作が心から救いたかったたった一人の人を自分の手で葬って、その人からヒーローという呪いのような約束を得たことで、草薙さんを失ってしまった遊作はもうそれを糧に、自分が草薙さんにとって誇りなのだということを糧に稼働し続けることになる。
絶対に、草薙さんは復活させないといけない。誰よりも、何よりも、半身を失った遊作の為に。


→翌日
昨日はゆさなぎ幸せになってくれ〜〜〜〜〜〜と思いながら泣きながら眠りについたんだけど目が覚めても草薙さんが消滅したままな地獄…………………
草薙兄弟は何も悪いことしてないのに心を壊され奪われ利用され、最終的に大切な人の手でその心を傷付けながら消滅までさせられるなんてどんな星の元に生まれたらここまで酷い目に合うんだよ……
「これ以上草薙さんに悲しい思いはさせない」と誰より草薙さんを案じている遊作がその手で草薙さんにトドメを刺し、仁を救えなかったことを悔やみ、悲しみながら消えていく草薙さんを目の前で失うことしかできなかった遊作あまりにも地獄…………
次に遊作が泣くことがあるとしたら、草薙さんが戻ってきた時だよなぁ……1日でも、1分でも早くその時が来て欲しい……

昨日に続き遊戯王VRAINSの93話を視聴して泣いてる。
草薙さんを失った遊作の絶望の中にある草薙さんとの約束が決して希望と呼べるものではなく、遊作の心を生かし続ける生命維持装置的なものであるだろうことは遊作の心をさらに摩耗していくことになるのではという危機感がある……。
これまでのVRAINSを見ればわかる通り、家族も友人も誰一人として近しい人がいなかった遊作にとって、一心同体の相棒であり友であり保護者であり限りなく家族に近い存在である草薙さんは、どうしても最愛の人になってしまう。
これは遊作がそうしようとしたわけでも草薙さんがそうなろうとしたわけでもなく、遊作に他に情を注げる相手がいなかったから、唯一心を許せる草薙さんが必然的に遊作の全ての最愛に収まってしまっただけ。
そして遊作の最愛は草薙さんだけれど、遊作は草薙さんの最愛が自分でなくても草薙さんを一番に大事に思えるし、草薙さんが愛するものも含めて大事にしてしまえるほどに草薙さんに心を傾けていたところは、確かに大きな弱点だった。
でも傷付いたままずっと孤独で大事にされることもすることも知らずに育った子どもである遊作が初めて大切な人を得た時に、加減がわからなくて自分の身を削るぐらい草薙さんを大事にしすぎてしまうことも凄くよくわかるんだよな……。
それはこれまでの献身だけでなく、今回の回想でも明らかだった。仁の件が話に出ただけで遊作は自分の力が足りないからダメなのだと食い気味に言ったり、草薙さんと戦うことはないと先に否定してたり、明らかに冷静に考えられていないし、そもそも先回りして自分のせいにしようとするのは考えることから逃げてる。
93話の回想の時の遊作は草薙さんが話そうとしてることに無意識かもしれないけど気付いてはいて、でも草薙さんと離れたくないし離れる話もしたくないと考える遊作の子どもの部分、つまり依存してる部分が強いために草薙さんの話を根本的に受け入れられていない。
だからこそ草薙さんと戦わなければならないという現実に直面した時に、草薙さんと話した時に受け入れられていなかったために遊作は戦えなくて苦しんだ。
これは主に親子で当てはまる心理的な関係なので、遊作の子どもの面が強く出ていた93話時点での遊作の草薙さん殺しは親殺しだったんだろうと思う……他のタイミングならまた違うかったかもしれないけど。

何が怖いかというと、草薙さんが遊作の心の幼い柔い部分が存在していることを見抜くだけでなく、その気持ちがポンと自分に全部そのままの形で向けられていることを自覚していただろうこと。
そのうえで、本来なら緩やかに促してあげたかったであろう草薙さんからの遊作の親離れを、草薙さん自身の敵対や消滅の可能性があることで喫緊の問題として取り上げてやり、急な親離れになって縋るものがなくなっても遊作が一人で立てるように促してやったこと。
それがわかるのが93話の回想で、仁の話が出た時に、自分の力不足のせいだと言った遊作に対して草薙さんが「そんなことを言ってるんじゃない」と言う部分。これ、前の草薙さんなら「そんなことはない、お前は充分頑張ってくれてる」みたいなことを言うだろう部分で今回は若干キツイ言い方をするんだけど、おそらく自分に依存してこようとする遊作の中の子どもの部分に対して強く当たって一人立ちを促してるんだよね。
そのことからも、93話の回想で草薙さんが重きを置いてるのは仁のことでもましてや自分のことでもなく、遊作のことだということが本当によくわかる。自分のエゴで遊作の為だけに生きられない草薙さんが、最期にしてあげられることだった。