進次郎氏、100年時代の社保改革訴え さいたま市で講演

社会保障改革をテーマに講演する自民党の小泉進次郎厚生労働部会長=13日午後、さいたま市
社会保障改革をテーマに講演する自民党の小泉進次郎厚生労働部会長=13日午後、さいたま市

 ポスト安倍候補の1人として名前が挙がる自民党の小泉進次郎厚生労働部会長は13日、さいたま市で講演し、「人生100年時代」にふさわしい社会保障改革の必要性などを訴えた。「平成のうちに」と期限を区切った国会改革は実現できなかったが、国民の関心が高い社会保障分野などで発信力を強めている。

 小泉氏は講演で、60歳定年制など従来の社会モデルを念頭に「かつて幸せになるために作られたレールがこの国の閉塞(へいそく)感につながっている。政治がそのレールをぶっ壊していく」と強調した。

 小泉氏が部会長を務める厚労部会は4月に「新時代の社会保障改革ビジョン」をまとめた。ビジョンでは、雇用形態を問わず社会保険に加入する「勤労者皆社会保険制度」の実現など、従来型の社会保障や雇用の変革を訴えている。

 自身が呼びかけた国会改革は実現が遅れ、党内には実行力や調整能力を疑問視する声も根強い。ただ、小泉氏本人は「令和は国会改革が明確に進んだと位置づけられる時代になる」と自信を見せ、従来力を入れてきた農政や社会保障以外の外交などにも政策の幅を広げようとしている。(田村龍彦)

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