あなたの知らない闇がある。犬目線で語られる異色サイコサスペンス!バクステールという擬人化した犬の視点で語られるブラックユーモアの数々。
バクステールが抱える悩み、怒り、精神の揺らぎ、諦め、皮肉、すべてが現代的であり、まさに現代人の抱える闇を表現して見せる。
またバクステールが好意をよせる少年もまた「人間が理解できない恐れ」を抱えるという点でつなぎ合わされ、多重的な構造で物語は進行していく。
1989年のアヴォリアッツ国際ファンタスティック映画祭にて上映され、大きな反響を呼んだ。
この物語はブルタリア犬のバクステールによって語られている。
偏屈なさみしい一人暮らしの老婦人にもらわれた彼は、どうしても彼女のことを理解することができない。日に日にたまるストレス。
ついに堪忍袋の緒が切れたバクステールは彼女をかみ殺してしまう。その後、老婦人の向かいにすむ若い夫婦に引き取られたバクステールであったが――。
1988年/フランス