インタビューに答える小里貞利・元震災対策担当相=2011年3月30日、東京・港区【時事通信社】
1995年の阪神・淡路大震災の際、震災対策担当相として復興に尽力した小里貞利元衆院議員が2011年3月30日、時事通信のインタビューに応じた。東日本大震災からの復興に向け、指揮系統の整備や与野党協力を訴えた。主なやりとりは次の通り。
-阪神・淡路大震災の復興に取り組んだ経験から、今回の東日本大震災の対応ではどういう点に留意すべきだと考えるか。
阪神・淡路の時は、被災者、地域社会、自治体、ボランティアがうまく協調したことが復興の原動力となった。今回の東日本大震災でも気持ちは皆同じだが、被害地域が広範囲に及び、多くの自治体の機能が失われたことが大きな壁となっている。国、県、市町村の従来の垣根にとらわれず、国が積極的に動くべきだ。国家公務員がどんどん現場へ出て行って、自治体の業務に当たればいい。松本龍防災担当相ががれき処理の国費負担方針を表明したが、これは評価できる。
-もしご自身が今、震災担当相の立場にあるとすれば、何から着手するか。
まず急がなければならないのは、まだ行政の支援の手が届いていない避難者が寒い環境の中でたくさんいるので、彼らに一通りの支援が行き渡るようにすることだ。支援の血流がきちんと循環するようになった状況で、復興へ進むべきだ。(続く)
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