一晩経てば、これはきっと黒歴史だ。
かつて拘り続けていた対象の現在を知ったり、批判コメントに気付いたりして今日は疲弊したのだけれども、それに負けじと書いてみた結果がこれ。
眠気と苛々との勝負は終わらない。
私には文才が無いそうです。
いや、それってもしかして初めて言われたかも。
地味に気にした。
だから頑張ってみたけど、やっぱ文才ないのかも。
しゃーんなろー!
‐‐‐
「調べさせてもらおうか」
摂政の手が、髪から背へと移った時、ラリサは体を硬直させた。
何をなさるのですか、とか、おやめ下さいとか、何かこういう時には言いようがあるのだろうが、それさえ、指示命令に対して従順に生きてきたラリサの口からは出せない。
いつから?
組織に入ってからではなかった。もっと以前から。
―他人の目を恐れてから。
―上下関係を意識してから。
―自分が、恐らく小さく弱く底辺にいるために、蔑まれるのだと思うようになってから。
―嫌われたくないから。
全部自分が悪い。
いじめられるのも、貶められるのも、体よくあしらわれるのも。
「念には念を、というからな」
これから、何が始まろうとしているのか。
摂政は、その手でそっと、後ろから白いスカートをまくし上げた。
太腿と、そして下着が露わになる。
それは唐突ともいえた。
特に清廉潔白で通っている摂政と、この行動はどう考えてもリンクしない。
「……?」
ラリサは声にならない声を上げ、後ろを見た。
摂政は子供が悪戯をする時のように、可笑しそうにしながら嘯く。
「例えば、脚に拳銃や、ナイフの類を巻いていたりな。まぁ、仮にそういう物があれば、先程中尉が、入浴時に検分して奪っているだろうがね」
性的興味からの行動ではないはずだと、無理矢理自分に言い聞かせるラリサ。
だって自分は誰からも相手にされない、どころか嫌われる小娘なのだ。幼い子供の頃から。
それに摂政が、情欲に駆られることなどあるはずがない。いや、あってはならない。
誰よりも清く正しいのだから。
で、あるが故に彼を打ち倒すことが正義の証明になるのだから。
彼は強くて、しかも聖なる存在でなければならない。
彼女にとっては。
「もっとも、更に言えば……」
下着越しではあるが、尻に摂政の大きな堅い手が触れた時、羞恥が体中を駆け抜けた。
こういったことは、初めてだった。
異常事態なのであった。
「待って……だめです、いけませんよ…摂政閣下が汚れます」
何を言っているのか。
自分でも分からない。
抗議の声が聞こえているのかいないのか、摂政はひとりごとを続けながら下に続く溝に沿って指をずらしていく。
「本当に色々なものを隠せる女性ならではの場所は、この奥なのだがな」
一瞬にしてその意味を悟った彼女は―、体に熱が上るのを感じた。特に顔は、熱かった。きっと真っ赤になっていただろう。
この行為に性的意味はない。
そうなのだ。そのはずだ。でも―摂政の手は、どうしてこんなに優しく紳士的なのだろう?
手のひらが往復して、それなりのかさのある尻を、するすると撫ぜた。
その度にぞくぞくと背筋を刺激が走った。
―どうしてこんなことに?
理解が出来なかった。いや、理解を拒んでいた。
‐‐‐
この記事は規約違反とはならない。
だって露出もないし行為にも及んでいない。
……と祈る。
追記(25.8.28.):
助言に従い一部を改訂。
やはり直接的な言い回しは興を醒ましますよね。