レームダック化した韓国のユン大統領？
４月１０日に行われた総選挙で自らが率いる政党「国民の力」の議席を大幅に減らした韓国のユン大統領です。
３００議席の国会で、それまでの１１４から１０８に議席が減少しました。
対する野党「共に民主党」は１７５議席と躍進。
第３政党も健闘しました。
結果的に、現職の大統領が率いる与党が議会において過半数割れに追い込まれるという前代未聞の事態に至ったわけです。
それだけユン大統領に対する有権者の不満や不信が広がっていることの現れと思われます。
残りの任期が３年あるわけですが、ユン大統領は議会での少数派となってしまい、今後、思うような政策を推し進めることは難しいでしょう。
ここまで国民から見放された理由は何でしょうか？
出生率が減少し、インフレも収まらず、大学の医学部の定員枠を巡っての対立から医療の現場が大混乱を続けていることも影響したことは間違いありません。
加えて、身内の不祥事もあります。
「美し過ぎるファーストレディ」と呼ばれるキム・ゴンヒ夫人を巡っては「ディオールスキャンダル」などワイロ疑惑や株価操作疑惑が次々と噴出。
はたまた大統領府の移転や閣僚人事にまで彼女が口を挟んでいるとの噂も広がったものです。
ユン大統領の下で首相を務めたハン氏は辞任に追い込まれました。
新たな人事に取り組まねばならない大統領ですが、議会の承認が必要なため、今後は野党との妥協が欠かせません。
これまで日本との関係改善や日米韓３か国の連携強化を進めてきたユン政権ですが、先行きは厳しいものになりそうです。
そんな折、韓国では４月２０日と２１日、日本から大勢のアダルト女優を招いての「アダルト・フェスティバル」が予定されていました。
実は、韓国では日本のアダルト系が人気で、ソウルの中心部で予定されていたイベントには多くの若者が集まるものと想定されていたものです。
ところが、直前になり、韓国政府から中止命令が発出されてしまいました。
野党が主張する日韓関係の見直しに呼応するものでしょうか。
どうやらユン政権の進めてきた日韓関係の強化政策に反対する野党の動きに配慮したもののようです。
単にアダルト系のイベントへの嫌がらせかも知れませんが、何やら日韓関係の先行きに暗雲が立ち込めているような気配も感じられます。
なお、本日（４月２０日、夜８時）のニコニコ生放送では、日韓関係を皮切りに「知られざるマイクロソフトの対日戦略」について分析しますので、ご覧頂ければ幸いです。
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