わがままな女神   5

優子


「朝食は7時半から9時まで、夕食は18時から20時まで
お風呂は20時から23時半まで、門限は23時
後のわからないことは201号室の副寮長の才加に聞いて」

一気に言い終わると、疲れたから寝る!て言って寝ちゃった・・・

この人、何を考えてるのか全然わからない(汗)

とりあえず怒らさない様に穏便に過ごそう・・・

副寮長の人にも挨拶に行った方がいいよね

そっと部屋を出て二階へ

コンコン  「ハイ!」ドアが開き出てくると同時に

「108号室に入りました大島優子です、よろしくお願いします!」

頭を上げると!!!アジア系の美人さんが立っていた

この寮、もしかしてモデル級の人しか入れないとか?・・・

背が高くて目鼻立ちがはっきりしていて
小嶋先輩とはまた違った美人さん

若干がっちりしているような・・・

「おお!わざわざ挨拶に来てくれたのか?
三年副寮長の秋元だよろしくな!」

なんかかっこいいなー♪

「あのー寮の決まりとか書いた用紙は無いんですか?」

「時間さえ守って人に迷惑かけなければ基本自由だから!」

「・・・・」

「108号室か・・・頑張れよ!何かあったら相談に乗るからな」

肩をポンポンと叩き部屋の中に戻って行った・・・

あー緊張した(汗)
今日は夕食無いからコンビニ行って
おにぎりでも買ってこようかな、節約しないといけないし・・・

しまった、財布部屋に置いてきた(汗)持って出てくればよかったなー

起こさない様にそーと、ドアを開け財布を持って出て行こうとしたら

「どこ行く」

「こっコンビニで夕飯買ってこようと思いまして・・・何か買ってきましょうか?」

「いらない・・・」

「行ってきます」

ふー・・・小嶋先輩と話すのも緊張するな(汗)

でも、挨拶以外の話しちゃったけど大丈夫かな・・
向こうから話しかけてきたんだし、いいよね?

外に出ると 

「ゆっぴーどこ行くの?」

えっ?どこから声が?キョロキョロしてると


「こっちこっち!」


角の部屋の窓から呼ばれてたみたい

近くまで行って

「今日夕食がないのでコンビに行ってます」

「あっ、そうか、他の子は明日入寮してくるんだもんね(*`ω´) 」

「えっ?私は今日って言われたんですけど・・・?」

「ゆっぴーだけ特別だね、すごいじゃん(笑)」


なんか誤魔化された気分・・・・まあいっか


「行ってきます!」

「いってらー!!」

手をひらひらさせて見送られた

そうか・・・みんなは明日入ってくるのか・・・

そうだよね、誰とも会わないからおかしいとは思ってたんだ

どんな同級生が入ってくるのか楽しみだな(^^♪

わがままな女神   4

麻里子


今年も新入生の季節、今年は何日持つかな〜

最高一週間だったからね、記録更新なるか楽しみだ



寮の前にタクシーが停まって小さい女の子が降りてきた

段ボール2個だけ持って入ってくる

珍しい、ちゃんと最低限の荷物だけにしてるじゃん、これは面白いかも


部屋に入って30分、篠田の部屋のドアが叩かれる

廊下に出ると思ってた以上に小さくてかわいい♪

ゆっぴーて名づけちゃった(笑)篠田気に入ったかも(*`ω´)

ちょっと虐めたくなって麻里ちゃんて呼んでって言ったら
言えません(汗)て言うからキスするよ!ていうと
顔がみるみる赤くなって迫って行ったらオドオドして可愛いから
まじでしちゃおうと思ったら誰かの手に阻まれた・・・(怒)


目線をあげると怖い顔をしたニャロ・・・

あれれ、珍しい部屋から出てくるなんて、ゆっぴーが心配だったのかな?

まさかね、それにゆっぴーはどうやらキスをした事が無いらしい
と言う事は・・・・篠田が開発してあげたいかも(笑)

ギューて抱きしめたらまたまた、真っ赤になっちゃって可愛い〜
なんて思ってほほをスリスリしようと思ったら頭を叩かれ連れ去られた・・・

人に興味のないニャロさんが、どうしたの?

これは面白くなりそうだ(笑)

わがままな女神   3

陽菜


陽菜は大学3年生、この寮には4年生が居ないから
陽菜達が一番上

上級生は一人部屋なんだけど狭いからヤダ!

一年生からずっと二人部屋だったけど陽菜と一緒になった子は
すぐに出て行くから二年間で少しの間しか二人で住んでない

だって勝手に出て行くんだもん、陽菜は悪くない!

そのあとは広い部屋を一人で自由に使ってるの(笑)

今年も寮はいっぱいで陽菜の部屋にも一年生が入ってくる

最初が肝心だから睨みをきかせてお出迎え!

ドアを開けた小さい女の子は陽菜を見て固まってる

「早く入って閉めて!」 

我ながらどすに効いた低い声!

慌てて入ってくる小さい子

ドアを閉めてまた陽菜を見つめたままボーとしてるから
ちょっと気合を入れてあげると

「大島優子です今日からよろしくお願いします!」

ニコッと笑う頬に可愛い笑窪・・・目はキラキラしていて
いかにも1年生って言う感じ・・・黙ってると中学生に見えるかも(笑)

クローゼットがない事を伝えると少し考え込んだと思ったら
段ボールを半分にして服や下着を並べてベットの下に入れてる・・・

他の子たちは泣きそうになるか怒った顔をするかどちらかだったのに

この子は楽しそうに作業してるし・・・変わってるのかな?

陽菜ちょっと興味がわいて来てるかも・・・

挨拶以外は話しかけるなって書いてあったはずなのに
寮長の部屋を聞いてきた・・・まっいっか・・・

101号室だと教えてあげるとお礼を言って部屋から出て行った

んん・・・・麻里ちゃんの好みかも・・・
気になって見に行くと案の定、襲われてるし

気が付いた時には自然に手が出ていて頭を押さえて阻止してた

キスは好きな人としかしないだなんて・・・

いまどき小学生でもしてるって言うのに

麻里ちゃんが抱き付くとなんかイラッとして頭を叩いてた???

麻里ちゃんのスキンシップはいつもの事なのにね

この陽菜が、優子!て呼んで腕を掴んで部屋に戻ろうとしてる・・・

なんで?自分がわかんないし(汗)

わがままな女神   2

優子


コンコン!

「はーい」ガチャッ

「今日108号室に入寮しました大島優子です、よろしくお願いします」

「あぁー・・・大変だと思うけど頑張ってね(ニコ)」

シュートカットで顔が小さく背も高くてモデルさんみたい・・・
この人も綺麗

「あのー寮の決まりとかを教えていただきたいんですが」

「そうだね、にゃろは教えてくれないもんね」

にゃろ?キョトンとしていると

「陽菜猫みたいでしょ、だからにゃろ!君は・・・ゆっぴーだね」

ニコニコしながら勝手にあだ名を付ける寮長

「私は篠田麻里子、三年生、麻里ちゃんて呼んでね」

「いえ、それは呼べないですから(汗)」

「ゆっぴーは可愛いから特別に許しちゃう!先輩の命令だよ」

「むっ無理ですよ(汗)」

「呼ばないとキスするよ〜それともして欲しいのかな(*`ω´)」

「うえっ(汗)ちょっと待ってください!」

どんどん迫ってくる綺麗な顔・・・だめだー動けない(汗)

私の後ろから手が伸びてきて頭を押し返す・・・?

えっ?だれ!

「ちょっと、にゃろ邪魔しないでよ」

「ロリコン麻里子最低(怒)」

「いいじゃん、キスの一つや二つ減るもんじゃないし
それに女の子同士なんだからね、ゆっぴー!」

「だっ、ダメですキスは好きな人としかしたらダメです!」

「・・・もしかしてゆっぴー、キスしたことないの?」

「・・・・・・(赤)」

「ゆっぴー可愛いー篠田の恋人になってよ」

そう言いながら私を抱きしめて頭をわしゃわしゃ撫でてくる

この人は何なんだ・・・激しいスキンシップ・・
恋人ってどういう意味だろう・・・

からかわれてるだけだよね

頬にキスされる!て思ったら   

バシン!

また手が飛んできて篠田先輩の頭を叩いた


「優子!部屋へ戻るよ」


今、優子って言いましたか?

腕を引っ張り部屋に戻ろうとする

「あのー・・・まだ決まりとか教えてもらってないんですけど・・・」

「後で才加に聞けばいいから」


才加って誰なんだ?・・・

私の大学生活はどうなるんだろうか・・・

わがままな女神   1   (こじゆう)

優子


私、大島優子は今年から大学生!

でも地方から出て、東京の大学に通うんだけど

1人暮らしするお金がないから寮に入ろうと申し込んだら
一番遅かったみたいで、二人部屋で先輩と一緒らしくて
同部屋になるには条件があるらしい

@挨拶以外会話はしない事
A大きな声を出さない
Bお互いを干渉しない
C先輩より先に寝ない
D誰も部屋に入れない
E先輩の言う事には絶対服従

「嘘ですよね(汗)」

「ごめんなさいね、嫌だったら寮は無理ね」


お金ないし、一年だから講義も沢山あってバイトもあまりできないし・・・

分かりましたお願いします!申し込んでそのまま帰って来た


入寮の日

荷物も最低限の物だけ!て事だったので

本当に必要最低限の物だけ段ボール2個に詰めた

後は送ってもらえばいいや

108号室か・・・あった一番奥の部屋でネームプレートには
小嶋陽菜・大島優子と書かれてある

大きな島と小さな嶋か・・・・なんか親近感がわくかも

コンコン!・・・・・いないのかな?もう一度ノックをするけど返事は無い

ノブをまわすと空いてる・・・


「失礼します」


ドアを開けると目の前には、栗色のサラサラヘアー
大きな瞳にぷくっとした分厚い唇、色白で肌が浮きあげって見える

女神さま?綺麗・・・

一瞬で目を奪われた

「早く入って閉めて!」

「あっ!すみません(汗)」

ジーと私を見つめる瞳  

「でっ!?」

「おっ大島優子一年生です今日からよろしくお願いします」

一気にしゃべり終えると

「んっ・・・」

と言ってベットに寝ころぶ小嶋先輩

「あのぉー・・・」

キッと睨まれて

「あんたのベットと机はそっち、クローゼットは二つとも陽菜が使ってるから無い」


ないって・・・何処に服をいれたらいいんだ?


あたりを見回すと
とりあえずベットの下に入りそうだったので
段ボールを二つに切り籠の代わりにしてベットの下に入れておく

私の行動をベットの上からじっと見てる小嶋先輩

なんか緊張するし少し怖い

「あのー」

「まだなんかあるの(怒)」

「寮長さんは・・・」

「101号室」

「ありがとうございます(汗)」

寮の事とかを小嶋先輩に聞くのは無理そうだから寮長に聞くことにした

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