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Happy Tree Friends 12月26日 10:41

:Happy Tree Friends

通称「ハピツリ」と呼ばれるアメリカのアニメーション。
元は製作者3人の雇い主であるMONDO Mediaに入った”コマーシャルアニメ作成の依頼”がきっかけで、そのCMの内容は暴力表現の多いマンガを子供達が見ないように訴えかける為のものだったという。

そこからアイディアを膨らませたkenn navarro、 Rhode Montijo 、Warren Graffは、最終的に上司と掛け合ってCMから独立した「ハピツリ」作成の原型になる作品の許可を貰う。

「Banjo Frenzy」という名前のショートムービーで、恐竜がバンジョーを演奏している途中に弦が切れてしまい、それを見ていた三人の動物たちが嘲笑った事に腹が立て殺害してしまうという内容のものであった。
此処から更に作品を造り、現在の名前で世の中に広がっていくことになる。


「子供に見せられないアニメ」とは「大人のためのアニメ」であると変換し、予定調和で出来た甘ったるい世界に現実感(リアル)をぶち込んだらどうなるのか、という大人の妄想を再現した作品だと評価する人もいる。(それはオタク文化の、見えない部分を掘り起こす2次創作に近いものを感じる)


ハピツリは明るく色彩豊かに彩られた世界にファンシーな動物たちが愛らしく走り回っており、いかにも子供が好みそうなショートアニメーションだ。しかし実は一話ごとに必ずグロテスクな表現が含まれた(血液・脳みそ・内臓・骨等の露出、バラバラになる肢体など)コメディ・ギャグアニメーションなのである。


管理人の独断と偏見だが「トムとジェリー」や「ミッキーマウス」等の古典的なコントで見かける一連の流れを例にすると、


走りながら余所見

足場がなくなる

空中を駆けてから
地面が無いと気づく

まず頭を残して
体だけが落下

伸びた首に引っ張られ
頭も落下

キャラクターの形に
地面にめり込む



といったシーンの"地面にめり込む"を"グロテスクな墜落死体"に挿げ替えたのがハピツリであり、どうやらそこで笑うらしい。


基本的に自虐、または他のキャラクターの不幸や不憫さをシンプルで面白おかしく、痛々しく描いたギャグを作ることが目的であり、「グロはただの表現方法に過ぎない」というのが製作者たちの意図のようだ。
つまり彼らはキャラクターが死ぬシーンで視聴者を笑わせることしか考えていない。


一話作るのに3〜4週間の時間を要し、殺し方を考えるのは相当難しいと語るが、
「どうやったら動物達にあんなに酷い事ができるんですか?あなた達なんてトラックにでも轢かれてしまえ!」とクレームのメールが来たときは活力になったと笑った。


現在では12カ国以上でTV放送されており商業的に見ると成功している。地下文化としてはかなり地上寄りではあるが、グロテスクさだけを見ればアングラへの入口として最も入りやすいという意味で掲載することにした。


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