座間９遺体「好青年に見えた」人物像に迫る

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神奈川県のアパートから９人の遺体が見つかった事件で、この部屋に住む２７歳の男が死体遺棄の疑いで逮捕された。遺体をクーラーボックスに隠していたという男、その人物像に迫る。

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　白石隆浩容疑者（２７）は、死体遺棄の容疑を認め、女性１人の殺害についても認めているという。白石容疑者が住んでいたのは、神奈川県座間市。小田急線・相武台前駅から約６５０メートル、徒歩１０分ほどの場所。近くには陸上自衛隊の座間駐屯地があり、辺りは住宅街になっている。

　白石容疑者の部屋の間取りを見てみると、玄関を入ってすぐに部屋があって中にはキッチンがあり、風呂とトイレが一緒のユニットバス。この部分の上には、ロフトがついている。いたって普通のワンルームのアパートだが、ここでクーラーボックス３個と大型の収納ボックス５個が見つかっており、このうちの７個に９人の遺体が見つかったという。

　現場では遺体の解体に使ったとみられるノコギリも見つかっている。近所の人によると、玄関先にクーラーボックスが置かれていて、部屋の前を通ると鼻を突くような臭いがしたり、換気扇からにおう感じがしたという。

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　事件の発端は、今月２１日から東京・八王子市に住む２３歳の女性が行方不明になっていたことだった。今月２１日午後６時半ごろ、女性の自宅に仕事先の人が訪ねて会っているが、それ以降、行方がわからなくなっていた。

　そして２４日、女性の兄が捜索願を出した。警察が捜索したところ、２３日に白石容疑者と女性がＪＲ八王子駅から電車に乗り、相武台前駅の改札を出る姿が防犯カメラに映っていた。

　捜査員が白石容疑者の自宅を突き止め３０日夕方、玄関付近にあったクーラーボックスの中から、切断された頭部が２つ見つかった。その後、女性８人、男性１人とみられる計９人の遺体が見つかったが腐敗が進んでいて、全員、身元は分かっていない。

　女性はツイッターに、「自殺を一緒にしてくれる人を探している」などと書き込んでいた。白石容疑者もこうした書き込みを見て、ツイッターで女性と連絡をとっていたという。

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　白石容疑者が現場となったアパートに住み始めたのは、今年８月下旬。住んでから２か月だが、近所の人によると「元気ですか？」などとやりとりをすることもあり、好青年に見えたという。

　しかし、警視庁の調べに対し白石容疑者は、「遺体を浴室で解体した」「体からそいだ肉と内臓はゴミとして捨てた」と供述をしているという。

　犯罪心理学に詳しい、東京未来大学の出口教授によると、殺人にはよほどの意志、怨恨が背景にあることが圧倒的に多いが、今回の背景はそうとは思えず、人を殺すこと自体に、または遺体に興味があるのではないか。さらに身近に遺体を置くことで、殺害・損壊する時の強い快感がよみがえるという心理があるのではないかと話していた。

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　今後の捜査では９人がどうやって白石容疑者と知り合い、どのように死亡したのか、白石容疑者が普段どんな生活をしていて、このような事件が起きたのか、このあたりの解明が急がれる。