「あーちょっと頭見えてるから!次痛くなったら力んでみようか」
ええーーーーー!
今から始めるよも何もよく分からないままにお腹が痛くなって実はそれが陣痛で!放ったらかしたかと思ったら頭が見えているだと?
本当に考える余裕がなく痛みから逃げるために出来ることをやる!みたいな感じでした。
陣痛の波に任せて力みます。
波がやって来て、口で息を吐く、フーーーウ……フーウ…ハイ次は力むよー!
え!ちょっと待って!あたしのタイミングでやらせてよ!フーーーウ!…次行きます…3はい!
んんんんんっーー!(言葉ならん)
…うわあ無理無理!出ない!
と思ってはいたんだけど産む時の痛みというか感覚は、陣痛よりもマシじゃない?と咄嗟に客観的に思えたの。
本当にりあるに言うなら便秘みたいな感じ。お尻になにかあるけどみたいな(ごめんなさいね。)
あとはすごく力むので喉が半端なく渇きます。髭さんにお茶を持たせて顎で「お茶…」を何度も繰り返しました。
覚えてないけど何回か力んだ時に頭が出始めて、助産婦さんの誘導により髭が覗いたら髪の毛がワシャと出て来てたので興奮して何か言ってたような気がする。
力むと腰が浮くので、「お尻をベットに押し付けるみたいにして頭を起こしてこっちみて!」と言われました。
頭では分かってるけど、やっぱり痛いし苦しいから簡単じゃない!
ハイ次もう1回行こう!と力むけど途中でバテる…。もう途中まで頑張るからもういい!切ってくれいっそ!!と思った。
確か最後に力んだ時も途中で止めてしまって痛くて声をあげたら、先生から「ダメダメ!もう1回頑張って!」と言われて無我夢中にちから入れて額の血管切れるんじゃないかなというほどにいっぱいちから入れたら何かがはち切れて気付いたら猿みたいなのをお腹の上に乗せられました。
うわなにこれ!陣中が深いやだ!(本当それ1番に思った)すごい!にんげん?これうわあたしの中からうまれた…うまれた…
と思ってたら泣いてた(笑)
すっごいにくらしいせかいがいっぺんに感謝で埋まってしまって
髭にもありがとう言って先生たちにもありがとうって言って
ずっとずっと良かったありがとうって言ってた気がする。
一瞬にして痛みから抜け出して、こんな感動が待ってるなら頑張って良かったって思った。
お腹の上に乗せられたぶっさいくな中の人は外の人になってしまいました。
頭出す途中で力むの止めてしまったので頭が出た時イビツで、出て来てすぐなのに声をあげるし目も開けるし人間の形してるし、人間は人間を産めるんだね。
横を見たら髭さんは涙目で喜んでくれていました。外ではお母さんと妹が待ってくれてて、2人とも本当にあたしが産めるとは思わんかったとか言うし、えらく叫んでたらしい。
終わった安堵からか産後処置が痛い痛い普通に痛い。
よく考えたら知らない人達に年明け早々晒し過ぎだろ!とかやっと我に返った(笑)
もう2回目はないなと心底思ったけど今はもうその苦しみは忘れています!
読んでくれてありがとう。
思い出したことを勢いで書いていったので珍道記として(何それ)読んでくれたらいいな。