話題:映画感想

「彼女の人生は間違いじゃない」
震災、原発問題は未だに痛々しく爪痕を残す。福島で今を生きる人たちの姿を写していた。震災での消えない傷を癒すのには時間がかかる。もしかしたら、癒せないかもしれない。それでもいいんだと監督のインタビューに書いてあったが、あたしもそうだと思った。前向くことがいいことだとは限らない。とりあえず、後ろを向かないようにする、それだけでも人生はちがう。今を生きることの大変さ、当たり前な日常を生きられる尊さを感じた。


「南瓜とマヨネーズ」
彼氏に夢をみる彼女、彼女に夢を押しつけられている彼氏。日々の生活のため、彼氏の夢のために体を張っても稼ぐ彼女の無茶苦茶さと痛々しさ。好きだっただけの始まりも、息詰まるような苦しさが充満している狭いアパートの部屋。行く場所がないから離れらないから一緒にいるだけの虚しさ。現実から目を反らすためのバイト三昧、昔の彼氏とのセックス。ハギオのクズさはオダギリジョーじゃないとって思わされるほど説得力しかない存在感。めちゃくちゃに壊しながらも、巣立ってゆく、夢。太賀と臼田あさ美のキスシーンはとてもかわいらしくてよかった。