話題:同棲

7月をちょっと過ぎたころ、彼がふたりで借りたアパートへ荷物を持って引っ越してきた。タイミングが微妙に合わず、ひとりで暮らしていたアパートを先に引き払ったあたしは、ひとりで暮らすには広い部屋で1週間くらい過ごしていた。
一人暮らしをしていた期間は、1年ちょっと。やっとこさ、生活に慣れ、質素ではあるが暮らしていた経験があるあたしと実家暮らしだった彼とでは、自分たちの力だけで生活してくことへ抱く大変さにギャップが生じる。喧嘩することも多かった1週間。本気で住めないかもとか別れないとだめかもと考えたけれど、親や友人に相談し、なんとか乗り越えた。ふたり暮らしって、思っているよりも大変で、家族以外と住んだことないあたしは、その生活感のギャップに毎度、ストレスを感じたり、驚かされたり。それでも、そういうギャップは、生まれ育った環境がちがうから仕方ないものと今は割りきって、母に散々と最初はやさしく、こころを広くと言われているので努めようと思っている。
最初から完璧なんてないのだから、ふたりなりの生活スタイルを築けたらいいなと思いながら毎日、ふたり分のお弁当と夕飯を作り、休みは全く合わないけれどお見送りをし、家事をすべて引き受けることにストレスは感じるが、彼にやらせると水の出しっぱなしや洗濯物が全然ないのに回してしまったり、買い物も余計なものばかり買ってきてしまうしとこれまたストレスになるので、結局のところ、自分でやった方が潔く、ストレスも少なく済むようだ。

なんだかんだと暮らしている。喧嘩することもあるし、彼の地元や実家だけに近いことに不満もあるし、家事しないこともさせても節約意識の低いところも困ってはいるが、たのしいなと思う瞬間もあって、だれかのためにがんばるのもわるくないなと思ったのは母性なのか、愛なのか。