BSでやってた、ジョン・レノンの人生をドラマ化したやつを偶然観ました。

本国イギリス制作で、ジョンの人間味に重きを置いたというドラマで、まるで映画さながらのクオリティと監督のカメラワークの手腕と脚本の秀逸さ(展開のテンポと当時の映像とのコラージュ、言い回しなど)が光る作品でした。

キャストもものすごく本人たちにそっくり。ポール・マッカートニーなんて当時の本人をそのまま呼んできたかのようなそっくり具合!
ジョンは本人よりも格好良くて(笑)あのローレイヤー・ロングのセンター分けパーマがものすごく似合ってた。ロン毛嫌いだけどあの髪型だけはなぜか許せる……てか大好き(^q^)意味わからん。


このドラマでは、ジョンがTHE BEATLESのジョン・レノンからアーティストのジョン・レノンになるまでの葛藤がオノ・ヨーコとの出会いも含めて描かれているんだけど、その時に「解放」という言葉を使うわけです。
「解放」して人間の可能性を知る、みたいな。

そこまでは私も得心して、もはや同調すらしかかって観てたのに、ジョンがヨーコと寝たところで一気に冷めた。

所詮、解放を謳い、自らをキリストのようだと称した(事実かは知らないですが)ジョンも、性的な衝動には勝てないのか。性的な行為からは解脱出来ないのか。
そこがもう嫌だった。解放するなら全て解き放ってくれ。原初行動だから性的行為は全うな行為だとして許されるの?ただの快楽じゃないか。
子孫繁栄だなんて二の次だ。

人間は本能に操られすぎていないか。
今はもう子孫繁栄に力を尽くさなくても種が絶えたりしないのに、人間は本能で子孫繁栄をしたがり、加えて快楽を求めるから、性的行為を全う化する。
もうこの本能はいらないのに。


それにみんながジョンの行動を奇行だと騒ぎ立てたとあったけど、あれは悲しかった。
人間の思考なんて千差万別で正解なんてないのに、みんなは枠にはめて答えさせようとする。
奇行は、ただちょっと脳みその仕組みが違うだけなのに。
もしかしたら奇行を行うジョンの脳みその在り方が普通で自分の脳みそがアブノーマルだったらどうする?
怖くてなにも言えない。