与えられた水



枯れているか
それすらも忘れた
暗闇に慣れた目
愛着すらわいた頃
吐き出さぬよう
すこし、すこしずつ
ぬるま湯か
冷たい水
干からびた肌
注いでくれた

訳もわからず
ただ、潤った
忘れていた"呼吸"
思い出した

その手
その目
いつまで在るか

知らないからこそ
心、息、
吹き返した今だからこそ

与えられた水
与えられた光
与えられたそのままの
生命を
誇り、咲こう

いつか、君に生かされた
僕をも僕として
愛せるように