犬の鳴き声
大きな風を報せる
あんなに離れなかった磁石
触れもしないのに
剥がれた 今
昇る太陽を恨んでも
明日は此処にも訪れる
過去と共に身が錆びぬよう
僕たちを守るよう

置き去りの心
それでも生きて行けるよ

分離した体
それでもいつか還るよ

剥がれたそれは僕じゃない
でも離れた心は僕だから

錆びた心
ひとりでは動けずに
僕と共に明日を歩く
少しずつ取れた錆は宝箱
ポケットの中
見守っているらしい

時々顔を出し
僕に何かを報せるよう
僕を何かから守るよう
ずっとそばで